今週のBigBossウィークリーレポート【2025/6/7】
📝 今週の市場ハイライト
今週の金融市場は、予想を上回る雇用統計を受けて大幅上昇で週を終えた。S&P500指数は1.5%上昇、ナスダックは2.2%上昇し、ダウ工業平均は1.2%上昇した。これは2週連続での上昇となり、5月の好調な相場の勢いが6月に入っても継続していることを示している。
💱為替市場の動向
主要通貨ペア
・USD/JPY:144.85(+0.9%、月間-0.7%)
・EUR/USD:1.139(横ばい)
・GBP/USD:1.352(-0.3%)
・USD/CAD:1.369(+0.1%)
ドル円の動向
ドル円相場は144.85円で週を終えた。金曜日の雇用統計発表を受けて0.9%上昇し、年初から約7.6%の円安水準となっている。しかし、日本銀行の金利引き上げ期待が根強く、更なる円安は限定的との見方が強い。
専門家の間では、2025年末には145.55円程度まで緩やかに円安が進むとの予想が多い一方、日銀の政策転換により140円台前半まで円高に振れる可能性も指摘されている。
🇯🇵 日本経済の詳細分析
主要指標
・日経平均株価:37,741.61(+0.5%)
・TOPIX:横ばい推移
・10年国債利回り:1.458%(-0.002)
ハイライト
日本市場は米国株高の恩恵を受け、日経平均は小幅上昇した。しかし、円安の一服や輸出関連株への警戒感から上昇幅は限定的だった。
今週発表された4月の家計支出は前年同月比で減少しており、個人消費の回復ペースの鈍さが改めて浮き彫りになった。日銀の利上げ観測は継続しているものの、経済指標の弱さから慎重な政策運営が予想される。
🇺🇸 米国経済の詳細分析
主要指標
・10年国債利回り:4.506%(+0.11)
・30年国債利回り:4.966%(+0.08)
・失業率:4.2%(変わらず)
・非農業部門雇用者数:+139,000人(5月)
ハイライト
5月の雇用統計は予想を上回る139,000人の雇用増加となり、市場の懸念を払拭した。失業率は4.2%で変わらず、時間当たり賃金は月間0.4%、年率3.9%上昇した。
雇用の半分近くがヘルスケア部門(62,000人)で占められ、レジャー・接客業が48,000人、社会保障関連が16,000人の雇用を創出した。一方、連邦政府部門では22,000人の雇用が減少した。
重要:過去2ヶ月の雇用者数が95,000人下方修正されたものの、労働市場の底堅さが確認された。
🇨🇳 中国経済の詳細分析
主要指標
・上海総合指数:3,385.36(+0.04%)
・深セン成分指数:10,183.7(-0.19%)
・ハンセン指数:23,792.54(-0.48%)
ハイライト
中国市場は軟調な推移が続いている。米中貿易協議の進展への期待がある一方、製造業の低迷や不動産市場の回復の遅れが重石となっている。
中国人民銀行は5月も金購入を継続し、7ヶ月連続での購入となった。これは人民元安に対する備えや米ドル依存の軽減策と見られる。
🌐 その他の地域の詳細分析
欧州
・FTSE100:8,837.91(+0.3%)
・DAX:24,304.46(-0.08%)
・CAC40:7,804.87(+0.19%)
・STOXX600:553.64(+0.32%)
欧州中央銀行(ECB)の政策決定後、欧州株式市場は小幅上昇で推移した。ECBシュナーベル理事は、FRBとの政策乖離に関する懸念を示唆している。
英国
イングランド銀行のグリーン理事は、インフレの「こぶ」に対して楽観視していないと発言し、慎重な金融政策の継続を示唆した。
スイス
UBSの株価は、スイス政府が提案した厳格な新資本規制を受けて3.8%上昇した。
👀来週の注目ポイント
・6月10日(月)17:40:日本GDP(第1四半期)
・6月10日(月)21:00:日本経常収支(4月)
・6月11日(火)21:30:米国消費者物価指数(5月)
・6月12日(水)03:00:FRB政策金利発表
・6月13日(木)21:30:中国消費者物価指数(5月)