MT5ではトレーリングストップ注文が可能です。
トレーリングストップとは、相場が有利な方向に動いたときに、自動で損切りライン(ストップロス)を追従させる機能のことです。

たとえば、ドル円を150.00円で買い(ロング) した場合、トレーリングストップを 30pips に設定したとします。
最初は、価格が150.00円のとき、損切り位置(ストップロス)は149.70円になりますが、価格の上昇に合わせて以下のようになります。
| 状況 | 価格 | ストップロスの位置 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 価格が150.50円に上昇 | 150.50円 | 150.20円 | 有利方向に動いたので追従 |
| 価格が151.00円に上昇 | 151.00円 | 150.70円 | さらに追従 |
| 価格が反転し下落 | ↓ | 150.70円で決済 | 自動で利益確定 |
利益が伸びた場合、損切り位置も自動でついてくるが、逆行した場合は損切り位置は動きません。
トレーリングストップ注文をうまく活用できれば、常に相場を見張る必要もなく、大きなトレンドが発生したに利益を伸ばすことができます。
本記事では、MT5でトレーリングストップ注文をする方法について解説していきます。
ツールボックスから注文する
まずは、MT5上部の「表示」→「ツールボックス」でツールボックスを表示させます。
ツールボックスの「取引」タブで、トレーリングストップを設定したいポジションを右クリックします。表示されたメニューから「トレーリングストップ」を選択します。

カスタマイズでは、ポイント(1ポイント=0.1pips)を細かく設定できます。
たとえば、50ポイントと指定すると、5pipsドル円の場合は5銭分)となります。
ボラティリティが高いときは、トレーリング幅を「広め」に設定します(例:50〜80pips)。反対に、ボラティリティが低いときは「狭め」に設定します(例:15〜30pips)。
短期トレードほど狭く、スイングほど広くするのが基本になります。
設定時の注意点として、トレーリングストップは、指定した含み益が出るまでストップが動きません。そのため、最初の段階とは別にストップロスを設定しておくことをおすすめします。
ツールボックスの「取引」タブで、ストップロスを変更したいポジションを右クリックします。表示されたメニューから「注文または取消」を選択します。

変更する場合は、オーダー画面の価格とストップロス(StopLoss)の値を変更し「変更」ボタンを押します。

チャート上から注文する
トレーリングストップはチャート上からも注文することができます。
チャート内のグリット線上を右クリックし、メニューの「トレーリングストップ」から注文が可能です。

ストップロス注文を行う際も、グリット線を右クリックし「変更」または「削除」を選択します。

遷移先のオーダー画面で変更内容を設定し、変更または削除を行います。
変更する場合は、価格やストップロス(StopLoss)の値を変更し「変更」をクリックします。
最後に、注意点として、トレーリングストップを行う際は、MT5が動いている間しか自動で追従しません。
よって、MT5を閉じたり通信が切れると、その時点でストップ位置の更新が止まってしまいます。
トレーリング注文をする際はMT5を常時稼働(またはVPS利用)するようにしましょう。

BigBossコラム編集部