「Standard Deviationって何?」
「Standard Deviationの見方を知りたい...」
「トレードへの活用方法は?」
と考えていませんか?
Standard Deviationは統計の世界でも用いられていますが、FXの取引でも活用できます。
ただ、どのように見れば良いのか、トレードへの活用方法がわからずに悩んでいる人も多いでしょう。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- Standard Deviationの基礎的な解説
- MT5に設定する方法
- トレードに活用するポイント
この記事を読めば、インジケーターやボリンジャーバンドを併用しながらStandard Deviationを使う方法を知ることができます。
これからStandard Deviationを使って取引してみたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
Standard Deviationとは?
Standard Deviationとは日本でいう標準偏差のことです。SDまたはStdDevと表記されることもあります。
標準偏差は、一定期間の価格を平均と比べた場合にどのくらい分布しているかを示すものです。
FXなどの投資では、相場の熱量や値動きの大きさを表すテクニカル指標として使います。
当然、値動きが大きくなるほど、Standard Deviationの数値は高くなります。一方で、値動きが小さい場合は、0に近づきます。
ボラティリティや過熱感を示すテクニカル指標は、他にもたくさんありますが、Standard Deviationは1本のラインを確認するだけで値動きの大きさがわかるのが特徴です。
また、Standard Deviationの数値が大きい場合は将来的に相場が落ち着きやすく、数値が小さい場合は将来的に値動きが大きくなると判断することもできるでしょう。
Standard Deviationとボリンジャーバンドとの関係性
Standard Deviationとボリンジャーバンドは、深い関係性があります。
Standard Deviationが上昇した場合、値動きが大きくなりやすいため、ボリンジャーバンドのバンド幅も拡大しています。
一方で、Standard Deviationが下降した場合は、値動きが小さくなっているので、ボリンジャーバンドのバンド幅も縮小しやすいでしょう。
また、ボリンジャーバンドの上下のバンドは、移動平均線にStandard Deviationを足したものとなります。
Standard DeviationをMT5で挿入すると、以下のように表示されます。
Standard Deviationとボリンジャーバンドの違いは、ラインの本数とチャートに表示される箇所です。
テクニカル指標 | ラインの本数 | チャートに表示される箇所 |
Standard Deviation | 1本 | ローソク足とは別の画面 |
ボリンジャーバンド | 3本以上 | ローソク足と同じ画面 |
Standard Deviationは、ボリンジャーバンドよりもラインの本数が少ない分、値動きが大きくなっているかどうか容易に確認できます。
また、ローソク足とは別の画面に表示されるため、ローソク足と絡み合って見えにくくなるという問題もありません。
ボリンジャーバンドはこれから相場が過熱するかわかりにくい場合がありますが、Standard Deviationは1本のラインしかないので判断がしやすくなるでしょう。
MT4・MT5にStandard Deviationを表示する方法
Standard DeviationはMT4・MT5に初めから内蔵されています。
ここからは、MT5を例にStandard Deviationをチャートに表示させる方法を解説します。
- Standard Deviationを選択する
- パラメータを設定する
- Standard Deviationが表示される
それぞれの手順について詳しく見ていきましょう。
1. Standard Deviationを選択する
MT5を起動したら、画面左上にある「挿入」を選びます。続いて「インジケータ」「トレンド系」を選んだら、「Standard Deviation」をクリックしてみましょう。
2. パラメータを設定する
パラメータの設定画面が表示されますが、基本的に初期設定のままで問題ありません。
期間を変えたい場合は「期間」から入力をします。だましを避けたいのであれば、「種別」を「Exponential」に変更してみましょう。
また、初期設定のままではチャートに表示されるラインが細くなるため、見えにくい可能性があります。ラインの太さを見やすく変えたい場合は、「スタイル」の右の項目から変更できます。
設定が完了したら「OK」をクリックしてみましょう。
3. Standard Deviationが表示される
パラメータの設定が完了すると、チャート画面下側にStandard Deviationが表示されます。
このように、MT5ではStandard Deviationを簡単に挿入できます。
Standard Deviationと相場の関係性
Standard Deviationは値動きの大きさがわかるため、トレンド相場の発生時は数値が大きく動く反面、レンジ相場では数値が低かったり安定したりしています。
以下のチャートを見ると、相場の動きが小さい場合はStandard Deviationも低い位置で動きが乏しいです。
しかし、相場が大きく下落した時のStandard Deviationを確認すると、大きく上昇していることがわかります。
よって、Standard Deviationの位置や向きを見れば、相場の値動きが大きいか小さいかを判断しやすくなるでしょう。
Standard Deviationをトレードに活用する3つのポイント
Standard Deviationは相場環境を確認する際に役立つインジケーターです。
以下のポイントも踏まえてトレードに活用してみましょう。
- ボリンジャーバンドと併用する
- ADXと併用してだましを避ける
- レンジ相場からのブレイクアウトの判断に活用する
それぞれのポイントを詳しく解説します。
1. ボリンジャーバンドと併用する
Standard Deviationはボリンジャーバンドと併用して取引ができます。
なぜなら、ボリンジャーバンドの幅が拡大した場合、Standard Deviationの数値も一緒に上昇していくケースが多いからです。
したがって、普段ボリンジャーバンドでトレードをしている人は、Standard Deviationを併用することで相場がレンジ相場からトレンド相場へ移行しているかの判断がしやすくなります。
一方で、Standard Deviationが下落し始めた場合は、一旦値動きが収まりつつあると判断できるでしょう。
2. ADXと併用してだましを避ける
Standard Deviationは、同じくトレンド系インジケーターであるADXと併用して使えます。
ADXとは、Average Direction Movement Indexの略称で、トレンドの強弱を判断するインジケーターです。
どちらもトレンド系のインジケーターであるため、両方のインジケーターが高い水準にある場合のみエントリーすれば、だましを避けやすくなります。
以下のチャートを見ると、Standard DeviationとADXの方向が一致している場合は、値動きが大きくなっています。
一方で、Standard Deviationが高い水準を示していてもADXが低い水準の状態にある場合は、だましになる可能性があります。
エントリーには慎重になりましょう。
3. レンジ相場からのブレイクアウトの判断に活用する
Standard Deviationは、レンジ相場からのブレイクアウトの判断にも活用できます。
下降相場の場合は、まずStandard Deviationが横ばいから上昇に転じたことを確認してみましょう。
続いて、移動平均線でデッドクロスが出現しているか確認します。
デッドクロスは売りのシグナルなので、Standard Deviationが上昇していれば、下落方向の動きが加速しやすくなるでしょう。
実際に、上のチャートでは、デッドクロスの出現後にそのまま相場は下落しています。
一方で、上昇相場の場合もStandard Deviationが横ばいから上昇に転じているかを確認してみましょう。
移動平均線のゴールデンクロスが出現したら上昇しやすくなるため、買っても問題ありません。
このようにStandard Deviationとインジケーターを併用すれば、トレンド相場の初動に乗りやすくなるので大きな利益を狙える可能性があります。
まとめ:
Standard Deviationを使えばトレンド相場でのエントリー判断がしやすくなる
Standard Deviationは、値動きの大きさを一目で判断できるテクニカル指標なので、トレンドの初動でのエントリー判断がしやすくなります。
なぜなら、1本のラインのみを確認すれば良く、他のトレンド系インジケーターよりもチャートに表示した時に見やすいからです。
また、移動平均線やボリンジャーバンドなども併用すれば、だましを避けやすくなるでしょう。
なお、Standard Deviationを使うのであれば、高いレバレッジで取引できる海外FX業者を選んだ方がトレンド相場で多くの利益を狙いやすくなります。
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