と疑問に思ったことはありませんか？
相場の値動きは完全に偶然であり、将来の価格を過去の値動きから予測できないことを説明したのがランダムウォーク理論です。
この理論の内容だと、FXや株式の値動きはランダムで上がるも下がるも50％となり、取引はギャンブルとなってしまいます。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- ランダムウォーク理論とは
- FXでもランダムウォーク理論は当てはまるのか
- FXでランダムウォークを避ける対策方法
FXでもランダムウォーク理論は確かに存在しますが、ランダムウォークが出現しない相場もあることは事実なので、対策を覚えておけば気にする理論ではなくなります。
ランダムウォーク理論に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
ランダムウォーク理論とは
ランダムウォーク理論とは、株価やFXなどの金融商品の値動きには規則性がなく、過去の値動きと関連性がないことから予測は不可能であるとする理論です。
金融商品の価格が上昇する可能性も下落する可能性も常に等しく、理論上は50％の確率で上昇または下落が起こるとランダムウォーク理論は考えます。
価格が予測できないことから「株価の値動きはでたらめ」であるとし、ランダムに株価が変動し続けることからランダムウォーク理論と言われるのです。
FXや株価の値動きの予測不可能とする理論
ランダムウォーク理論を一言で説明するなら、FXや株価の値動きを予測することは不可能とする理論です。
過去の値動きから将来の値動きを予測するのは不可能として、今後上昇や下落が発生する可能性は50％とします。
そのため、FXなどでトレードを行う場合、全ての取引は50％の勝率となり投資ではなくギャンブルに近い状態となってしまうのです。
ランダムウォーク理論と深く関係する効率的市場仮説の3段階
ランダムウォーク理論と深く関係する概念に、効率的市場仮説の3段階があります。
1．ウィーク型：過去の価格情報は全て織り込んでいるため将来の価格は予測ができない
2．セミストロング型：公開情報（ファンダメンタルズ）も全て織り込まれているため予測ができない
3．ストロング型：非公開情報（インサイダー情報など）も価格に織り込まれているため予測ができない
株式やFXを始めとする金融商品において、過去の値動きに全ての情報が含まれているため、将来の値動きを予測することはできないとする仮説です。
価格変動は全ての情報を織り込み済みであり、効率的市場仮説の3段階という根拠があるためランダムウォーク理論も成立するとしています。
このように、市場が効率よく全ての情報を織り込む場合、ランダムウォーク理論は現実に近づいていくのです。
FXの相場でもランダムウォーク理論は当てはまる場面
実際にFXの相場において、ランダムウォーク理論が当てはまる場面を紹介します。
- 短期的な相場ではランダムウォークとなりやすい
- 経済指標やニュースが発表された直後
- 方向性のないレンジ相場
どのような場面でランダムウォークが起こるのか一つずつ確認していきましょう。
短期的な相場ではランダムウォークとなりやすい
FXでも数分間の短期的な相場の値動きは、ランダムなノイズに左右されやすくランダムウォークな相場となりやすいです。
トレーダーのポジション調整や利確などで値動きがぶれやすく、アルゴリズム取引の自動売買によって相場が反応しランダムな値動きが発生しやすくもなります。
こうした要因が複雑に絡み合い、短期的な相場は混沌としやすいことから、ほぼランダムウォークに近い相場となってしまうのです。
経済指標やニュースが発表された直後
経済指標、金融や地政学リスクをはらむニュースが発表された直後も、ランダムウォークな相場となりやすいです。
経済指標の発表前やニュースの内容を事前に把握することは不可能に近く、発表されてから多くの投資家は内容を把握します。
情報が出ると同時にFXのチャートも大きく動き、事前に値動きを予測できず、ランダムウォークな相場となってしまうのです。
さらに、チャートが大きく動くと自動売買のアルゴリズムが反応し、さらに値動きを複雑化させることもあるため、完全に予測不可能な相場になることもあります。
▶経済指標を使ったファンダメンタルズ分析についてはこちらで解説
方向性のないレンジ相場
相場の値動きに方向性がないレンジ相場も、ランダムウォークな状態となりやすいです。
レンジ相場は買いと売りの勢力が拮抗し、価格が上下に繰り返されるだけの相場となります。
規則性ある値動きに見えることもありますが、その実態はどちらに動くか分からない場面が多く、値動きを予測したとしても外れてしまうことが多いのです。
ファンダメンタルズによる値動きもなく、テクニカル分析もダマシが発生しやすい場面のため、トレード自体を避けるトレーダーも多い場面です。
FXの相場でランダムウォーク理論が当てはまらない場面
FXの相場では常にランダムウォーク理論が当てはまるわけではなく、ランダムウォーク理論が当てはまらない場面も存在します。
これはランダムウォーク理論で矛盾が発生する場面でもあり、規則性が生まれることからFXのトレードで勝つために重要な場面となります。
実際に、FXの相場でランダムウォークが起こらない場面を紹介しましょう。
明確なトレンドが出現する相場
ランダムウォーク理論において、FXの相場の値動きに規則性はなく予測できないとしますが、実際には規則性を持って動く場面も存在します。
それが、トレンドが出現するトレンド相場です。
常に価格の上昇が続く上昇トレンド、常に価格の下落が続く下降トレンドが存在し、それぞれのトレンド相場で値動きを予測することが可能となります。
トレンドが出現する相場であれば、トレンド方向にエントリーを行うことで利益を狙うことができるため、ランダムウォークが起こらない場面として覚えておきましょう。
金利差で動く長期的な相場
FXの相場には、各国の金利差で通貨の需要が発生する規則が存在します。
- 金利が高い国の通貨：買われやすい
- 金利が低い国の通貨：売られやすい
長期的な相場において上記の傾向が現れやすく、ランダムウォークではなく明らかな需要による値動きが発生します。
これは相場に参加する市場参加者だけの思惑ではなく、経済構造に基づく需要となるため、ランダム性が小さくなりランダムウォークが出現しない場面となるのです。
特定の時間帯や市場参加者が入る場面
ランダムウォーク理論が当てはまらない場面として、特定の時間帯や市場参加者が入ってくる場面があります。
これはFX市場の大きな三大市場が開催する時間帯のことであり、以下の時間帯には市場参加者が多く集まることから、値動きに方向性が出やすくなります。
例えば、ロンドン時間に入ると東京時間とは逆行するトレンドが出現しやすくなる、といった方向性が出る場合があるのです。
そのため、特定の時間帯を意識することで、ランダムウォークが出現しない場面でトレードを行うことができます。
FXでランダムウォークを避ける対策方法
ランダムウォークとなる相場を避ける方法として、トレーダー自身が規則性ある相場を見極める対策方法も存在します。
- 相場環境をしっかりと分析する
- 手法を用いてエントリー条件を明確にする
- ファンダメンタルズ分析を行う
- レンジ相場や短期トレードを避ける
ランダムウォークを避ける対策方法を学ぶことで、規則性ある効率的なトレードを行えるようになれるため、一つずつ確認していきましょう。
相場環境をしっかりと分析する
まずはランダムウォーク理論が効かない相場である、トレンド相場を見つけるために、相場環境をしっかりと分析しましょう。
レンジ相場、上昇トレンド相場、下降トレンド相場と変化し続けるFXの相場を見極めることができれば、規則性ある相場でトレードを行うことが可能となります。
具体的には、トレンド相場を見極めるために移動平均線、トレンドライン、ストキャスティクスといったトレンド系テクニカル分析を使うと分析できます。
しっかりと相場環境を分析して、ランダムウォークが出現しない場面でトレードを行いましょう。
手法を用いてエントリー条件を明確にする
相場環境を見極めた後に、手法を使ってエントリー条件を明確にした状態でトレードを行うことも有効的です。
手法を用いないトレードは直感的なトレードになりやすく、トレンド相場で合ったとしてもギャンブルに近い状態となりやすいです。
ギャンブルに近い状態はランダムウォークにも近くなるため、手法を用いてルールに従いながら、規則性あるトレードがランダムウォークを避けるための対策となります。
ファンダメンタルズ分析を行う
ファンダメンタルズ分析を行い、各国の金利差を調べることで一定の規則性を見つけることもできます。
各国の政策金利は経済と深く関係しており、経済情勢を調べることで今後金利を上げるのか、それとも下げるのかを予測できます。
金利を上げる傾向にある国の通貨であれば継続的に買われやすく、逆に下げる傾向にある国の通貨は売られやすくなります。
ファンダメンタルズ分析を行い、金利がどのように変動していくのかを予測することで、ランダムウォークの影響を減らすことができます。
レンジ相場や短期トレードを避ける
ランダムウォーク理論が当てはまりやすい、レンジ相場や短期トレードを避けることも重要です。
「ランダムウォーク＝予測ができない相場」となるため、最初からレンジ相場や短期トレードを行わない選択が有効となります。
手法やトレードルールとして、最初からやらないことを決めておくことで、ランダムウォークを避けるための対策を取れるのです。
まとめ：ランダムウォーク理論が出現しない場面で取引を行おう
ランダムウォーク理論は、FXの値動きには規則性がなく、過去の値動きとも関連性がないことから予測は不可能であるとする理論です。
短期的な相場や方向性が出ないレンジ相場はランダムウォークとなりやすく、FX初心者がトレードを行うとギャンブルに近い状態となりやすい場面です。
しかし、ランダムウォーク理論が矛盾する相場も存在し、規則性が生まれるトレンド相場や、長期的に金利の影響を受ける相場は逆にトレードを行いやすい相場としてチャンスです。
しっかりと相場環境を分析して、ランダムウォーク理論が当てはまらない場面でトレードを行うことが重要であることを覚えておきましょう。
ちなみに、トレンド相場をしっかりと攻略するなら、資金効率を上げて利益を増やす意識も大切です。
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BigBossコラム編集部