


と疑問に思ったことはありませんか?
米国の株式市場で発生したブラックマンデー、現在でも大暴落の歴史として語り継がれています。
株式市場の暴落ではありますがFXでも活かせる教訓があり、為替の暴落に備えるためにもしっかりと学ぶべき歴史と言えます。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- ブラックマンデーとは
- ブラックマンデーが起きた要因
- ブラックマンデーから学べるFXの教訓
ブラックマンデーが起こる要因をしっかりと学ぶことで、FXで起こるかもしれない暴落の対策に役立てることができるでしょう。
ブラックマンデーに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ブラックマンデーとは
ブラックマンデーとは、1987年10月19日に発生した、米国のニューヨーク株式市場を中心とした世界同時株安(大暴落)のことです。
ダウ平均株価はわずか1日で22.6%(508ドル)下落し、日経平均株価も14.9%(3,836円)も下落し、世界中の株式市場で大暴落となりました。
当時としては前例のない規模での大暴落となったことから、現在では歴史的な金融危機の一つとして記録されています。
1987年に起きたニューヨーク株式市場の大暴落

1987年10月19日、ニューヨーク証券取引所では投資家の売りが殺到し、ダウ平均株価(ダウ工業株30種平均)が1日で22.6%(508ドル)下落しました。
米国の株式市場における1日の下落率で見ると、1987年のブラックマンデーの22.6%が最大であり、大暴落の相場の歴史として現在でも記録されています。
この暴落は、米国経済の減速懸念や過熱しすぎた株高の調整など、様々な要因が重なり合う結果として引き起こされたのです。
株式市場で実際に何が起こったのか
ブラックマンデー当日、米国の株式市場ではコンピューターを使ったプログラムによる自動売買が急増していました。
当時のプログラムは機械的に「株価が下落するとさらなる売り注文を出す」といったものであり、売りが売りを呼ぶ悪循環を発生させてしまったのです。
人間の判断を超えるスピードで相場が急落し、当時はサーキットブレーカーも無かったため、22.6%もの下落を記録するまで下げ続けました。
まさにブラックマンデーはテクノロジーが引き起こした最初の大暴落とも言える出来事なのです。
ブランクマンデー後にサーキットブレーカーが導入
ブラックマンデー以降に1日で22.6%以上の暴落が起こっていないのは、ブラックマンデー後にサーキットブレーカーが導入されたためです。

ブラックマンデーを経てニューヨーク証券取引所は、相場の暴落時、投資家に冷静な判断を促し、市場の混乱を沈静化するためにサーキットブレーカーを導入しました。
ちなみに現在のサーキットブレーカーは、下記のレベルと下落率によって取引に制限を加えています。
サーキットブレーカー:S&P500指数を基準とする
- レベル1:15時25分までに7%の下落で15分間取引停止
- レベル2:15時25分までに13%の下落で15分間取引停止
- レベル3:20%の下落で終日取引停止
日本株にも影響を与えた世界的な暴落

ブラックマンデーは下落率からダウ平均株価が紹介されますが、暴落の余波は日本株にも直撃しました。
翌日の東京株式市場では、日経平均株価が14.9%(3,836円)下落し、日本国内投資家にも大きな混乱をもたらしたのです。
ただし、1987年の日本は金融緩和による景気刺激策の影響でバブル景気であったため、約半年程と早いスピードで下落前の価格まで戻りました。
このことからも、日本を含めた株式市場はグローバル市場としてのつながりを持ち、大暴落は世界中の市場に波及することがわかります。
ブラックマンデーの大暴落が起きた原因と背景
ブラックマンデーは単なる大暴落ではなく、複数の要因や暴落を引き起こした背景が存在します。
どのような状況下で株価が暴落したのかを把握しておくことが、ブラックマンデーを学ぶ上では重要ポイントです。
大暴落が起きた原因と背景を一つずつ紹介していきます。
当時の米国経済と市場状況
1980年代の米国は、前半にインフレ抑制のための金融引き締めが行われていましたが景気後退を招き、後半には減税や金融緩和によって景気拡大が起こりました。
株式市場も活況となり、企業の業績改善を背景に株価は連日高値を更新、投資家の間では「この株価上昇はまだまだ続く」と強気なムードが市場にはありました。
その一方で、双子の赤字と呼ばれた財政赤字と貿易赤字が拡大し、ドル高や金利上昇懸念も徐々に意識され、市場の過熱感と不安が同時に漂う状況になっていたのです。
プログラム売買(コンピューター取引)の急増
ブラックマンデーの直接的な引き金の一つとなったのが、コンピューターによるプログラム売買でした。
当時のプログラム売買は、一定の条件を満たすと自動的な売買が行われるシステムが採用されており、このシステムが急落時に仕組みとして動作してしまったのです。
下落局面においては自動的に売り注文が行われる仕組みが動作し、ブラックマンデー当日には人間の判断を超えるスピードで売り注文が繰り返し行われました。
その結果、多くの投資家が暴落を避けるために売りを行う中で、プログラム売買でも売りが繰り返され、結果的に1日で22.6%もの大暴落を引き起こしたのです。
投資家心理と市場の過熱感
1987年当時の投資家心理や市場の過熱感も、ブラックマンデー発生の一因となりました。
1980年代後半のアメリカでは、金融緩和による景気拡大が進み、株式市場は活況を呈していました。
株高の状態でも更に株価が上がると信じ、信用取引によってレバレッジをかけた投資も増加していたのです。
その反動として、株価がわずかに下落しただけで不安と恐怖心が一気に広がり、パニック売りを引き起こしてしまいました。
このように、投資家の楽観的な状況が一転して極端に悲観に変わる心理が、ブラックマンデーを加速させた大きな要因となったのです。
政策金利の上昇懸念と為替への影響
1987年当時、米連邦準備制度(FRB)はインフレ抑制や1985年のプラザ合意後に進んだドル安基調を抑えるために、政策金利の引き上げを実施しました。
これにより、企業の資金調達コストが上昇し、株価の割高感が意識され始めます。
さらに、金利上昇によってドル高が進み、貿易赤字拡大の懸念が強まったことで、株式・為替・債券市場が連動して不安定化しました。
為替の変動と政策金利の引き上げも、ブラックマンデーを引き起こす市場の下地要因となったのです。
アジアから欧州・米国へ波及した世界的な暴落
ブラックマンデーは、米国の大暴落として知られていますが、実際にはアジアの香港市場から始まった急落に波及し、世界的な暴落へと発展しました。
1987年の10月19日には、香港市場から暴落が始まり欧州に波及し、そこから米国へと暴落にも波及して引き起こされました。
世界の情報伝達スピードが上がり続けていた時代背景もあり、早い段階で投資家も他国の暴落の状況を把握していたのです。
その結果、わずか数日のうちに世界同時株安となり、金融市場はグローバルな市場として、リスクは連鎖が起こることがわかった出来事として、覚えられています。
ブラックマンデーからFXトレードに活かす5つの教訓
ブラックマンデーがどのような大暴落だったのかを紹介してきましたが、過去の大暴落の事例としてFXの為替相場でも活かせる教訓がいくつか存在します。
株式と為替、投資の対象としては違いますが投資を行っているのはどちらも投資家であり、共通して学べるポイントがいくつか存在するのです。
実際に今日のトレードから役立てる、ブラックマンデーから学べる5つの教訓を紹介していきましょう。
相場の常識は一夜で変わる
ブラックマンデーでは、「上昇トレンドはいつまでも続く」という投資家の幻想が、1日の暴落で打ち砕かれました。
これはFXでも同様であり、どんな上昇トレンドも下降トレンドも、いつまでも続くことはありません。
特に市場参加者が多いFXでは、一夜にしてトレンドが変わることは珍しくなく、「今の相場がいつまでも続くことはない」と決めつけない意識が大切です。
常に相場は変化するものと想定し、リスク管理を徹底しながらトレードに取り組んでいきましょう。
レバレッジは味方にも敵にもなり得る
ブラックマンデーの暴落時には、レバレッジを掛けたポジションリスクが高い投資家が、1日で大損失を抱えてしまうこともありました。
レバレッジは利益が出ているときには効果的に増やせる味方となりますが、含み損を抱えるときには急激に損失を増やしてしまう敵になり得ます。
レバレッジはあくまでも「使いこなす」ものであり、相場の変動でレバレッジに振り回されないためにも、適切なレバレッジやロット数でトレードを行いましょう。
損切りルールは守る
ブラックマンデーのような大暴落は、瞬間に起こることもあり、仕方ない状況で損失を抱えてしまうこともあります。
FXでもフラッシュクラッシュのような急騰や急落が発生し、思いがけない損失を抱えてしまうこともあります。
投資は勝率を100%に上げることは難しく、損失が必ず出てしまうものでもあるため、損切りルールを徹底して資金を守るようにしましょう。
一時的な損失を受け入れ、次のチャンスを掴むために資金を残しておく立ち回りが、投資家として求められるスキルとなるのです。
大暴落時のスプレッドやスリッページに気をつける
もし、FXでブラックマンデー級の値動きが起きたときには、スプレッドが急激に広がります。
1回のトレードのスプレッドだけで、大損失を抱えてしまうおそれがあるため気をつけましょう。
それと、大暴落時には約定価格が滑り不利な価格で約定されてしまうスリッページが起こったり、注文が通らないといった事態が起こることもあります。
満足なトレードが行えない状況となりやすいため、下手に手を出さないことも大切です。
歴史から学ぶ意識を大切にする
ブラックマンデーは過去の出来事ですが、その教訓は現代のFXでも通じます。
他のリーマンショックやコロナショックの大暴落でも同様であり、相場の急変時の投資家心理を学ぶことで、同じ局面で立ち回れる知識を身につけることができます。
FXでは未来の相場を現在から学ぶことができず、学ぶことができるのは過去の相場だけです。
過去の相場を学ぶことが、未来のリスクを減らすための知識となるため、トレード技術だけではなく相場の歴史も勉強してみましょう。
まとめ:大暴落の歴史から急変に備える知識と準備をしよう
ブラックマンデーは、1987年10月19日に発生した、米国のニューヨーク株式市場を中心とした世界同時株安のことです。
日本の株式市場も暴落に巻き込まれ、歴史的な大暴落の事件として現在でも語り継がれています。
ブラックマンデーは株式市場で起こりましたが、投資家心理が働くFXの為替市場でも、教訓として学べることが多いです。
これからFXのトレードについて学ぼうと思うなら、ぜひ株式市場や為替市場の大暴落の歴史についても学んでみましょう。
BigBossではブラックマンデーなどの大暴落の歴史を、FXに役立つ知識として情報をまとめているので、ぜひコラムを参考にしてみてください。
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BigBossコラム編集部