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FXのファンダメンタルズ分析とは?初心者でも実践できるやり方・見るべき指標を徹底解説

2025年8月28日

FXのファンダメンタルズ分析とは?

トレーダー
ファンダメンタルズ分析ってどうやるの?

トレーダー
何から始めればいいのかな…?

と悩んだことはありませんか?

為替相場の大きな流れとして、買われやすさと売られやすさを予測できるのがファンダメンタルズ分析です。

世界各国の経済情勢や金融政策を分析するため、FX初心者の方だと難しさを覚える分析方法ですが、FXの相場をしっかりと分析するなら覚えておくべき分析方法です。

この記事では、以下の内容について詳しく解説します。

この記事でわかること

  • ファンダメンタルズ分析とは
  • ファンダメンタルズ分析のやり方
  • FXでファンダメンタルズ分析が役立つ相場

最初は難しく何から始めればいいのかわからない分析方法ですが、一度使い方を覚えればしっかりと役立つ分析方法でもあります。

FXでファンダメンタルズ分析を始めてみたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

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ファンダメンタルズ分析とは

ファンダメンタルズ分析とは、世界各国の政策金利、経済状況、金融政策、地政学リスクなどの情報から、将来的に為替相場がどのように動くのかを分析する方法です。

FXで取引できる通貨を発行する国の経済情勢などを調べることで、その通貨が買われやすいのか、それとも売られやすいのかを分析して値動きの予測を立てていきます。

ファンダメンタルズは日本語で「経済の基本的な条件」と訳すことができ、為替レートの値動きを予測する際の基本的な分析方法となります。

FXにおけるファンダメンタルズ分析の内容

ファンダメンタルズ分析は、FX以外の投資(株式や仮想通貨など)においても使われる分析方法であり、各投資において分析する内容が異なります。

FXにおけるファンダメンタルズ分析の内容は、為替レートの変動に影響を与える以下のような指標や情報を調べる分析です。

  • 政策金利:為替レートに最も影響する金融政策で、各国中央銀行が決定する
  • GDP・雇用統計:景気の強さを示す指標で、通貨の需要に直結する
  • 地政学リスク、要人発言:相場が急変しやすく、大きなトレンドを生みやすい
  • リスクオン/リスクオフ:投資家心理による通貨間の資金移動

これらの情報を調べることで「なぜその通貨が買われるのか(売られるのか)」を読み解く分析が、FXにおけるファンダメンタルズ分析となるのです。

編集部 田中
株式投資におけるファンダメンタルズ分析は、企業の業績・財務状況・市場環境・金利やインフレ動向などを総合的に分析し、企業価値と今後の株価を評価するために使われます。

テクニカル分析との決定的な違い

FXには、ファンダメンタルズ分析の他にテクニカル分析も存在します。

2つの分析方法は、見るべきポイントが全く異なります。

ファンダメンタルズ分析は、政策金利や雇用統計などの情報から、相場が根本的に動く要因となる情報を元に通貨の価値を分析します。

テクニカル分析は、過去のチャートからパターンを分析し、将来の値動きを分析します。

ファンダメンタルズ分析は世界の経済に関する情報を分析しますが、テクニカル分析はチャートのみを分析するといった、決定的な違いを持つのです。

テクニカル分析についてはこちらで解説

ファンダメンタルズ分析がFXで重要視される理由

FXの値動きは需要と供給で決まり、その根本には通貨の価値が存在します。

ファンダメンタルズ分析では、経済指標・景気動向・金利差など通貨価値そのものを変動させる要因を分析するため、中長期のトレンドを大きく掴むのに非常に優れています。

テクニカル分析は「チャートの形」から値動きを予測するのに対し、ファンダメンタルズ分析は値動きが起きる理由そのものを掴むことができます。

そのため、FXで勝つための大きな方向感を読む際に、ファンダメンタルズ分析は欠かせない存在として、重視されているのです。

FXのファンダメンタルズ分析で重要な要素【重要指標】

FXのファンダメンタルズ分析では、重要な要素となる指標がいくつか存在します。

  • 政策金利(金融政策)
  • 経済指標(雇用統計・CPI・GDP)
  • 地政学リスク・要人発言
  • リスクオン・リスクオフ

順番にどのような指標が重要なのか紹介していきましょう。

政策金利(金融政策)

FXのファンダメンタルズ分析で、最も重要な指標が政策金利です。

政策金利とは、各国の中央銀行が定める金利のことであり、為替レートに以下の影響を与える性質があります。

  • 金利上昇=通貨が買われやすくなる
  • 金利低下=通貨が売られやすくなる

特に為替でも取引量が多い、米国のドルはFRB(連邦準備制度)、欧州のユーロはECB(欧州中央銀行)、日本の円は日本銀行が発表する政策金利の影響を強く受けます。

FRB、ECB、日本銀行の金融政策については世界中の投資家が注目するため、政策金利発表前後は為替が急変動してしまうこともあります。

政策金利についての解説はこちら

経済指標(雇用統計・CPI・GDP)

中央銀行が政策金利を決めるための材料とするのが経済指標です。

世界各国の経済情勢を指標としたもので、その中でも米国の雇用統計やCPI、GDPは為替レートに大きな影響を与えます。

  • 雇用統計:米国の雇用状況を示す指標で、FRBの金融政策の材料に直結しやすい
  • CPI:インフレ率を測る指標で、インフレ傾向が高いと利上げの可能性が高まり、ドルが上昇しやすい
  • GDP:国全体の経済成長を表す数値で、好調なら通貨高、悪化すると通貨安の材料となる

この中でも米国の雇用統計については、すぐに世界経済の中心である米国の経済情勢を把握できることから、発表の前後は為替レートが急変動しやすい特徴があります。

CPIやGDPについても、米国の指標であれば為替レートは反応しやすいため、経済指標発表時にはチャートを監視しておく必要があります。

ちなみに、経済指標は予想と結果のギャップ(乖離)も重要であり、事前の予想に対して結果がどのように変化したのかで、相場が大きく動くこともあります。

米国の雇用統計の詳しい見方

地政学リスク・要人発言

FXの市場は、戦争や軍事衝突、テロや災害といった地政学リスクに反応します。

投資家は世界で発生するリスクに反応するため、一気に行動を変えて通貨の売り買いを行うのです。

例えば、世界で戦争や大災害が起きたときには、安全資産とされる米ドル、日本円、金(ゴールド)に資金を逃がす傾向があります。

それと、各国の中央銀行の総裁や政府高官の発言が為替レートに影響を与え、急反応することも多いです。

そのため、地政学リスクや要人発言についても、日頃から情報を収集して、どのようにお金が動くのかを考えることもファンダメンタルズ分析となります。

リスクオン・リスクオフ

リスクオンとリスクオフは、世界の投資家が「どの資産に資金を移動させているのか」を示すものです。

  • リスクオン:投資家が積極的にリスクを取る状態で、新興国通貨などが買われやすい
  • リスクオフ:投資家がリスクを回避する状態で、安全資産の日本円や米ドルなどが買われやすい

このように、現在世界の投資家がリスクオンなのかリスクオフなのかを調べることで、為替レートの変動に役立てることができます。

リスクオンとリスクオフの状態を調べられる指標としてVIX指数(恐怖指数)があり、指数が下がるとリスクオンで楽観的と判断でき、指数が上がるとリスクオフでパニック状態と判断できます。

ファンダメンタルズ分析のやり方

次は実際に、FXのファンダメンタルズ分析のやり方を解説します。

  1. 経済カレンダーで「予想」と「結果」を確認
  2. 金利と金融政策の方向性を判断する
  3. 相場のリスク選好を確認する
  4. テクニカル分析と組み合わせてエントリーポイントを探す

どのように情報を集め、分析すればいいのかを順番に確認していきましょう。

1.経済カレンダーで「予想」と「結果」を確認

まずは、定期的に発表される経済指標のファンダメンタルズ分析を行いましょう。

FXのファンダメンタルズ分析で重要な経済指標の多くは、各FX業者や経済メディアが「経済カレンダー」としてまとめています。

経済カレンダーには、指標ごとに「前回値」「予想値」「結果」の3つの数字が並んでいます。

ここで今回発表された「結果」を確認するのは当然ですが、それ以上に重要なのが「事前に予想されていた数値と結果のギャップ(乖離)」です。

市場は「予想」を基準に動いているため、結果そのものの良し悪しよりも、「予想を超えたか、届かなかったか」が値動きを決定づけます。

例えば、米国の雇用統計において雇用者が20万人増えたという結果が出たとします。

  • 「予想が10万人増」「結果が20万人増」→ポジティブな結果としてドル高になりやすい
  • 「予想が30万人増」「結果が20万人増」→予想よりも悪い結果としてドル安になりやすい

このように経済指標は結果を確認するだけではなく、予想とのギャップがどれだけあるのかに注目することが、ファンダメンタルズ分析の第一歩となります。

2.金利と金融政策の方向性を判断する

次に為替相場の大きな流れと方向性を判断するために、各国の金利と金融政策を調べましょう。

金利を調べる時は一国の金利だけではなく、取引を行う通貨ペアにおける二国の金利を調べる必要があります。

例えば、ドル円のトレードを行うなら、米国と日本の政策金利を調べ、金利差から通貨の需要を判断します。

金利:米国(4%)と日本(0.5%)の場合だと、米国の金利が高いためドルが買われやすく円が売られやすい

金利差から中長期的に米国のドルが買われやすく円が売られやすいと予測できるのです。

それと、中央銀行が発表する声明文や会見から、今後の金利方針も調べます。

例えば、

  • 金利に変動がなくとも「今後は利上げを検討する」とコメント→通貨高になりやすい
  • 金利を引き上げたが「これ以上の利上げはしない」と示唆→通貨が売られやすい

といったように、結果よりも「次にどうなるか」を予測として使うことができます。

為替レートに大きな影響を与える金利と中央銀行の声明については、ファンダメンタルズ分析でも重要な指標となるため、必ず確認するようにしましょう。

3.相場のリスク選好を確認する

FXの相場は、投資家がどのような行動を取るのかによってレートが大きく動きます。

先ほど紹介した投資家のリスクオンとリスクオフをリスク選好と呼び、投資家がどのように動くのかを分析する方法も存在します。

ファンダメンタルズ分析で使う指標としてはVIX指数(恐怖指数)があり、以下のような指数の変化によって特定の通貨が買われたりします。

  • VIX指数が上昇:リスクオフでパニック状態となる→日本円、スイスフラン、米ドルが買われやすくなる
  • VIX指数が下落:リスクオンで楽観的状態となる→豪ドル、ニュージーランドドル、他新興国通貨が買われやすくなる

このように投資家がどのように考え市場のどこに向かうのかを分析することで、次に買われやすい通貨を予測できるようになるのです。

4.テクニカル分析と組み合わせてエントリーポイントを探す

ここまでファンダメンタルズ分析のやり方を解説してきましたが、ファンダメンタルズ分析は相場の大きな方向性を読むのに優れています。

しかし、どこでエントリーすればいいのかまでを探ることはできません。

そこで、実際にトレードを行うときには、テクニカル分析と組み合わせて使いましょう。

  • ファンダメンタルズ分析:相場の流れを読む
  • テクニカル分析:エントリーポイントを探る

このような役割で使えば、FXトレードの精度を大幅に上げることができます。

例えば、ファンダメンタルズ分析でドル円の「ドルが買われやすく円が売られやすい」と分析できたなら、ドル高方向(上昇トレンド)に進みやすいと予測しながら、テクニカル分析でエントリーのタイミングを探りトレードを始められます。

相場の大きな流れはファンダメンタルズ分析で読み、細かい値動きはテクニカル分析で予測できると覚えておきましょう。

FXでファンダメンタルズ分析が役立つ相場

ファンダメンタルズ分析が役立つ相場がいくつか存在します。

  • トレンド相場では圧倒的に役立つ
  • 中長期のトレードでも役に立つ
  • 短期トレードでも「事故」を防ぐために必須

どのような場面で活躍するのか順番に確認していきましょう。

トレンド相場では圧倒的に役立つ

相場の流れを読むことができるファンダメンタルズ分析は、トレンド相場で大いに役立ちます。

金利差を確認することで長期的なトレンドを読むことができたり、現在のリスク選好を把握することで円高に向かうのか円安に向かうのかを予測できます。

テクニカル分析では、捉えられない力強い根本にあるトレンドを分析できるため、トレンド相場ではファンダメンタルズ分析もしっかり行いましょう。

中長期のトレードでも役に立つ

ファンダメンタルズ分析で予測できる相場の流れは、数週間~数か月、長ければ1年以上に渡る流れとなります。

スイングトレードやポジショントレードといった、中長期の期間でトレードを行う場合に役立ちやすい特徴を持ちます。

それと、金利差を分析できるためスワップ(金利差)を狙うポジションを取る際の、判断材料としても使えます。

ファンダメンタルズ分析は中長期トレードと相性よく、必須の分析方法と言えるでしょう。

短期トレードでも「事故」を防ぐために必須

短期トレードにおいても、急騰や急落といったトレード事故を防ぐためにファンダメンタルズ分析は必要です。

相場が急激に動く場面として、重要指標の発表や政府高官による声明などがあり、これらは全てファンダメンタルズ分析によって把握できます。

特に経済指標の発表は時間が決まっており、事前に把握することで相場が急激に動く場面を避けることが可能となります。

短期トレードでは関係ないと思われてしまうファンダメンタルズ分析ですが、実は重要な相場の場面を把握するためにも必要な分析です。

FXでファンダメンタルズ分析を行う際の注意点

FXでファンダメンタルズ分析を行うときには、注意すべきポイントもいくつか存在します。

  • 重要な経済指標発表直後は乱高下のリスクがある
  • 情報の織り込み済みに注意する
  • ファンダメンタルズ分析だけでは相場で勝てない

ファンダメンタルズ分析で失敗をしないためにも注意点を確認していきましょう。

重要な経済指標発表直後は乱高下のリスクがある

米国の雇用統計や各国の政策金利が決まる前後では、相場が激しく乱高下することも珍しくありません。

各重要な指標発表前にポジションを持つと、思わぬ方向への値動きで損失を抱えてしまうリスクが上がります。

相場の乱高下で損失を抱えないためにも、経済指標発表時間を把握してポジションを整理するようにしましょう。

情報の織り込み済みに注意する

FXの相場では、重要なニュースや経済指標が発表前に、すでに相場に織り込まれていることもあります。

過去データからの予測、中央銀行関係者の発言、アナリストの見通しなど、関連する情報が膨大に共有されるため、多くの情報は発表前の段階で織り込まれてしまうことが多いのです。

情報が織り込み済みだった場合、経済指標の発表があったとしても相場が動かないこともあります。

そのため、ファンダメンタルズ分析も完璧ではなく、多くの情報は相場に織り込まれている前提で立ち回る必要もあるのです。

ファンダメンタルズ分析だけでは相場で勝てない

ファンダメンタルズ分析は、相場の大きな流れの分析を得意としますが、短期的な値動きやトレードのタイミングの分析は得意としません。

短期的な値動きとトレードのタイミングはテクニカル分析が得意とし、片方の分析方法を使っただけではFXの相場を攻略できないのです。

ファンダメンタルズ分析だけでは相場で勝てないため、テクニカル分析と組み合わせて柔軟に使っていくことが大切となります。

まとめ:ファンダメンタルズ分析で相場の「大きな流れ」を掴もう

ファンダメンタルズ分析は、世界各国の政策金利、経済状況、地政学リスクなどの情報から、将来的に為替相場がどのように動くのかを分析する方法です。

使い方としては、経済指標の発表のギャップを分析したり、各国の政策金利の差から通貨の需給を判断し、相場の値動きを予測します。

小さな値動きよりも大きな相場の流れを掴むことを得意とし、中長期のトレードやトレンド相場を攻略するためには相性の良い分析方法です。

テクニカル分析と組み合わせることで、エントリーのタイミングからどの通貨に需要があるのかを判断でき、効率的なトレードが行えるようになるでしょう。

ちなみに、スイングトレードやポジショントレードを始めるならレバレッジの効力をしっかり活用したほうがいいです。

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▼この記事を書いた人

BigBossコラム編集部

BigBossコラムは、Prime Point LLCが運営・管理するインターネットメディアです。Prime Point LLCは2024年にベストFXブローカーにも選ばれた海外FX業者のBigBossも運営しています。BigBoss編集部はFXや株、仮想通貨などの金融知識が豊富なメンバーで構成されています。記事の作成は、編集部の実際の経験や知識をもとに執筆しています。掲載内容についても、定期的に記事をリライトし、最新の情報への更新を行うなど、ユーザーファーストで情報を発信していきます。

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