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FXの米国雇用統計とは?注目すべき項目とトレード方法、注意点を解説

FXの米国雇用統計とは?

トレーダー
「米国雇用統計はFXにどんな影響がある?」

トレーダー
「米国雇用統計発表時はどんなことに注意したらいい?」

といった疑問をもっていませんか?

アメリカの雇用統計発表は、為替相場を大きく動かす要因になるため、発表前後にトレードする際は注意が必要です。

とはいえ、雇用統計発表のどの項目を確認して、どのようにトレードするべきかがわからない方もいるでしょう。

そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。

  • 米国雇用統計で注目すべき項目
  • 米国雇用統計発表時の米ドル/円相場の特徴
  • 米国雇用統計発表時にFXトレードをするコツと注意点

この記事を読めば、米国雇用統計発表時にどのようにトレードをすれば良いのかがわかります。

雇用統計発表時の取引を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

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米国雇用統計発表とは

米国雇用統計発表とは、アメリカの労働省労働統計局が毎月発表しているアメリカ労働者の雇用状況を調査した指標のことです。

主な調査項目には、平均時給、非農業部門雇用者数、失業率など雇用に関する10項目以上の統計データがあります。

米国雇用統計発表の数値と投資家の予想にずれがあると、為替相場が大きく変動する可能性があります。

想定外の値動きに巻き込まれないためにも、雇用統計の発表内容に注目しておきましょう。

米国雇用統計発表は毎月第1金曜日に発表される

米国雇用統計は、毎月12日を含む1週間を調査対象期間とし、原則として翌月の第1金曜日の日本時間22時30分(夏時間は21時30分)に発表されます。

雇用統計の発表前後は、値動きが大きくなる傾向があるので、事前にポジションの整理をしておくことをおすすめします。 

米国雇用統計は米ドル以外の通貨にも影響する

米ドルは、貿易や資本取引に使われている「基軸通貨」となっているため、米ドルの価値の変動がその他の通貨に大きな影響を与える可能性があります。

例えば、雇用統計の発表内容が想定より良ければ、アメリカの経済状況が上向くことが予想されるので、米ドル高になる要因となりうるでしょう。

米ドルの価値が上昇することは、円やユーロといった他の通貨の価値が相対的に下落することを意味します。

一方、雇用統計が予想より悪ければ、アメリカ経済が低迷することへの懸念から米ドルの価値が下がり、他の通貨の価値が相対的に上がることが考えられます。

雇用統計の発表内容は、米ドルだけでなく他の通貨にも影響する要因となるので、FXトレードをする際は必ず確認しておきましょう。

雇用統計発表で注目すべき項目・見方

雇用統計発表では、アメリカの雇用関連の統計データが10項目以上公開されます。

中でも為替相場に影響を与えやすく注目されているのは、以下の3つです。

  1. 平均時給
  2. 非農業部門雇用者数
  3. 失業率

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

1.平均時給

平均時給は、農業以外の主要産業で支払われる1時間あたりの平均賃金と、その増減をまとめたデータです。

例えば、平均時給が予想を上回った場合は、個人消費が促進されることから、アメリカ全体の景気が上向きになることが予想されます

その結果、米ドルの価値が上がり、為替相場に影響を与えることになります。

2.非農業部門雇用者数

非農業部門雇用者数は、農業を除いた各産業で、民間企業や政府に雇用されている総数と、その増減を集計したデータです。

非農業部門雇用者数が多ければ、景気が良くなり個人消費が拡大する可能性が高くなるため、アメリカ経済が上向きになることが予想できます。

3.失業率

失業率は、労働人口に対する完全失業者の割合のことで「失業者数÷労働人口×100」で求められます。

労働人口は、16歳以上の労働意欲がある人を指し、失業者数と就労者数を足したものです。

失業率は個人消費との関連性が強く、失業率が低下すると基本的には労働市場が改善された状況であるので、景気が上向くことが予想されます。

過去の雇用統計と米ドル/円相場の関連性

米国の雇用統計はFXの特に米ドル絡みの通貨ペアの値動きに大きく影響を与えます。

ここからは、雇用統計の各指標の推移と米ドル円の値動きがどのように関連しているのか見ていきましょう。

非農業部門就業者数の推移

非農業部門就業者数の推移(2011年12月〜2024年4月)は、以下の通りです。

出典:みんかぶ

非農業部門就業者数がもっとも低かったのは2020年4月の-2,053.7万人、逆に最も良かったのは2020年6月の480万人でした。

この時期に非農業部門就業者数が上下に振れていたのは、新型コロナウィルスが原因とされています。

非農業部門就業者数は、一部の時期を除くとマイナスになることはあまりありません

次に同じ時期の米ドル/円の値動きを見てみましょう。

2012年11月の米ドル/円は76円台でしたが、その後2024年4月には一時160円に到達しています。

この期間の非農業部門就業者数は順調に増えていたこともあり、米ドル/円も長期的に上昇していました。

一方で、コロナショックで落ち込んだ時期を見ると、為替相場の方が早く反応していることがわかります。

これは、米国の雇用統計が前月の結果を発表しているからです。

失業率の推移

次に失業率(2011年12月〜2024年4月)の推移を見ていきましょう。

出典:みんかぶ

2011年12月に8.5%だった失業率は2019年12月にかけて3.5%まで減少しています。

しかし、新型コロナウィルスにより2020年4月に失業率は14.7%まで増加しました。

その後は急速に失業率は低下し、2024年4月には3.9%まで戻りました。

米ドル/円については、先ほど解説したようにほぼ上昇基調です。

失業率が低下基調にあれば米ドルの価値が上がりやすいため、米ドル/円も長期的に上昇傾向が続いています。

平均時給の推移

平均時給は前月の数字と前年の数字の比較により発表されます。

2022年9月〜2024年4月の平均時給の前月比推移を見ると、概ね0.2%〜0.6%の範囲に留まっています。

出典:みんかぶ

一方、同期間の平均時給の前年比推移では、直近1年は前年よりも高いですが、上昇率自体は下落傾向です。

出典:みんかぶ

2022年9月〜2024年4月の米ドル/円の推移を見ると、ドル高傾向となっていることがわかります。

平均時給の上昇が鈍化しているにもかかわらずドル高になっている理由としては、時給自体が上がっていることで消費活動が活発になっていることが考えられます。

過去の雇用統計の結果を見る方法

雇用統計を参考にして取引する際に、過去の予想と結果を確認したい人もいるでしょう。

過去の雇用統計の結果は、各FX業者の公式サイトや為替関連のニュースを取り扱うサイトで確認することができます。

例えば、みんかぶでは雇用統計の予想や結果を公開しています。

出典:みんかぶ

また、取引プラットフォーム内で確認できるFX業者もあります。

海外FX業者のBigBossではMT5で経済指標の情報(前回結果・今回予想・今回結果)を確認可能です。

なお、経済指標の情報は1週間しか見ることができないため、確認したい指標があれば早めにチェックしておくことが大切です。

また、BigBoss公式X(@bigboss_agent)でも経済指標の情報(前回結果・今回予想・今回結果)を確認することができます。

あらかじめ雇用統計の情報を確認しておくことで、トレードに役立てることができるでしょう。

FXトレーダーが米国雇用統計発表に注目する理由

米国雇用統計発表は、為替相場に大きな影響を与える可能性があるため、FXトレードにおいて注目すべき経済指標です。

ここでは、FXトレーダーが米国雇用統計発表に注目する理由を詳しく解説します。

アメリカの金融政策の参考データとなるため

米国雇用統計は、FRB(連邦準備制度理事会)が金融政策を決定する際の参考データとして活用されます。

FRBとは、政策金利や公定歩合などを決定するアメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関のことです。

FRBが政策金利の引き上げを発表すると、米ドルの価値が上がりやすくなります。

そのため、今後どのような金融政策が打ち出され、為替相場にどういった影響があるのかを予測する際の参考として多くのFXトレーダーが雇用統計に注目するのです。

個人消費や景気動向に影響を与えるため

アメリカの消費全体における約68%は、個人の消費が占めています(2024年3月時点)。

雇用状況との関係が深い個人消費は、失業率が上昇したり平均時給が下がったりすると、減少する傾向があります。

個人消費が減ると、アメリカ全体のGDPも減少し、米ドルの価値が低下する要因になるでしょう。

基軸通貨として世界各国で使われている米ドルの価値が変化すると、米ドル以外の通貨にも大きな影響を与える可能性があります。

そのため、多くのFXトレーダーがどのような雇用統計が発表されるのかに注目しています。

米国雇用統計でFX相場が大きく動いた事例

米国雇用統計が原因となり為替レートに大きな影響を与える場合があります。

大きな損失を受けないためには、どのような事例があったのかを押さえておくことが大切です。

ここからは、過去の米国雇用統計でFX相場が大きく動いた事例を紹介します。

【2020年5月】非農業部門雇用者数と失業率の悪化で円安

2020年5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が2,050万人の減少、失業率は14.7%を記録するというネガティブな結果でした。

以下のチャートは米ドル/円の4時間足です。

当時は、新型コロナウィルスによるロックダウン中だったため、悪い数字が出るのは予想されていました。

そのため、雇用統計発表直後こそ下落しましたが、バイ・ザ・ファクト(噂で買って事実で売ること)の動きにより、翌週には雇用統計発表前の価格を超えています。

雇用統計がネガティブな結果であっても、投資家の想定通りであれば価格が下落し続けない場合があるので、どのような予想がされているのかも注目しておきましょう。

【2022年8月】非農業部門雇用者数の増加により円安

2022年8月の米国雇用統計は、非農業部門雇用者数が52万8,000人も増加したため、発表直後から閉場時間までドル高円安の動きが続きました。

特に発表直後は、133円台前半から134円40銭と1円以上も円安が進みました。このように米国の雇用統計の発表直後から上昇するケースもあります

【2024年5月】雇用統計後に米ドル/円が1%円高

2024年5月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比17万5000人増と6ヶ月ぶりに伸びが小幅、失業率が3.9%に上昇、賃金の伸びが鈍化したことにより、早期の利下げ観測が広がりました。

その結果、雇用統計の発表直後から米ドル/円は急落しました。

このように雇用統計の結果が予想よりも悪ければ、米ドル/円が急落することもあります

雇用統計発表時にFXトレードをする際のコツ

米国雇用統計が発表されるタイミングは、利益を狙えるチャンスがある反面、大きな損失を受けることもあります。

そのため、雇用統計発表時にトレードをする際は、どのような値動きをするかを押さえておくことが大切です。

ここでは、雇用統計発表前、発表時、発表後の値動きの特徴とトレードのコツを解説します

1.発表前

雇用統計発表前の為替レートは、緩やかに動く傾向があります。

雇用統計発表前にトレードするときは、為替相場が予想と反対方向に動いた場合に備えて、損切りラインを決めておくことが重要です。

なお、スワップポイントの獲得を目的として長期投資をしている際は、想定外の値動きによってロスカットが執行されないかを事前に確認しておきましょう。

損切りラインの決め方はこちらで詳しく解説!

2.発表時(直後)

雇用統計の発表内容と投資家の予想にずれがあった場合は、相場が大きく動く可能性があります。

想定内の発表内容であっても、それまでの予想の不確実性が解消され、市場参加者が増加することで価格変動が起こることも考えられます。

雇用統計発表直後は、トレンドにうまく乗ることができれば利益が狙いやすくなるので、事前予想や発表内容に注目しておきましょう。

ただし、雇用統計の発表時に上昇したとしても、そのまま上昇し続けるのではなく、一度下落してから上昇に転じるケースも多くあります。

このように雇用統計の発表直後は値動きが不安定になりやすいため、トレードの難易度が上がりやすくなります。

雇用統計発表直後は大きな損失を受ける場合もあるので、トレードを控えるのも手段の一つです。

なお、BigBossでは、雇用統計を含む最新マーケット情報のメールマガジンを配信しています。

配信した内容は、ブログでも更新しているので、ぜひチェックしてみてください。

過去のメルマガ記事はこちら!

3.発表後

雇用統計が発表されたら結果だけでなく、FX業者などが公開している予想値との違いをチェックすることが大切です。

なぜなら、結果と予想値とのずれが相場の方向性や値動きに大きな影響を与えることが多いからです。

例えば、平均時給が前月比+0.3%と予想されていたものの、実際は+0.4%と発表された場合、米ドルの価値が上がる傾向があります。

一方、0.2%のように予想を下回る結果となったときは、ポジティブな数値であっても米ドルの価値が下がりやすくなります。

また、雇用統計発表後も活発にトレードが繰り返される傾向があるため、スプレッドが広がりやすくなる点に注意しましょう。

特にスキャルピングをする場合は、取引コストを確認しながら取引する必要があります。

雇用統計発表時にFXトレードをする際の注意点

雇用統計発表時は、通常よりも値動きが大きくなるため、利益を狙いやすくなります。

ただし、想定外の値動きに巻き込まれると、大きな損失を受ける可能性もあるため注意が必要です。

ここでは、雇用統計発表時にトレードをする際の注意点を解説します。

  1. ポジションを持ち過ぎない
  2. スリッページが発生しやすくなる
  3. ロスカットが実行される可能性がある
  4. 経済指標発表時のみを狙った取引を禁止しているFX業者もある

それぞれの注意点を順番に見ていきましょう。

1.ポジションを持ち過ぎない

ポジションを保有している状態で雇用統計発表を迎えると、発表内容によって大きな含み損を抱えてしまう可能性があります。

保有ポジションを増やすことで、より多くの利益を狙えますが、同時に損失リスクも高めてしまいます。

大きな含み損を抱えないためにも、雇用統計発表時に必要以上のポジションを保有しないようにしましょう。

雇用統計発表前にポジションを解消し、発表内容を確認しながらエントリーポイントを探すのもおすすめです。

▶︎エントリーポイントの決め方はこちらで詳しく解説!

2.スリッページが発生しやすくなる

雇用統計の発表前後は、注文が殺到しやすいため、FX業者の処理が遅れてスリッページが発生しやすくなります。

スリッページとは、約定価格が注文価格とずれる現象のことです。

スリッページが発生すると、利益が減ったり、取引チャンスを逃したりすることがあります。

そのような事態を防ぐためにも、以下の特徴のある約定力が高いFX業者を選ぶことが大切です。

  • NDD方式を採用している
  • システムの処理能力が高い
  • サーバーの性能が高い

NDD方式の中でも、FX業者を介しないECN口座を利用すれば、スリッページが発生するリスクを抑えられるでしょう。

スリッページがFXトレードに与える影響はこちらで詳しく解説!
ECN口座が利用できるおすすめのFX業者はこちらで詳しく解説!

3.ロスカットが実行される可能性がある

保有ポジションの含み損が一定の証拠金維持率を下回ったときは、ロスカットによってポジションが強制的に決済されます。

口座残高がマイナスになると、証拠金を追加で入金しなければならない「追証(追加証拠金)」が発生します。

追証を避けるためには、ゼロカットシステムを導入しているFX業者を選びましょう。

ゼロカットシステムとは、口座残高を超えた分の損失について、FX業者が負担してくれる制度のことです。

海外FX業者のBigBossではゼロカットシステムを採用しています。借金を負うリスクを避けた場合は、BigBossで口座開設しましょう。

FXのロスカットの意味や回避方法はこちらで詳しく解説!

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4. 経済指標発表時のみを狙った取引を禁止しているFX業者もある

FX業者によっては、取引規約で経済指標発表時のみを狙ったハイレバ取引を禁止しています。

規約違反をして高いレバレッジで取引すると、利益の没収や口座凍結をされる恐れがあります。

そのFX業者では二度と取引ができなくなるので、規約違反になるような取引方法はしないようにしましょう。

経済指標発表前後の取引が禁止されている理由はこちらで詳しく解説!

まとめ:FXの雇用統計発表時はリスク管理を徹底しよう

米国雇用統計は、為替相場に大きな影響を与える可能性があるため、トレードをするうえで必ずチェックすべき経済指標です。

雇用統計発表後にトレンドが発生した場合、多くの利益を狙えるでしょう。

ただし、値動きが大きくなりやすいので、大きな損失を被る可能性もあります。

雇用統計時に取引をする際は、口座残高以上の損失を避けることができるゼロカットシステムを採用しているFX業者を選びましょう。

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