「FXの調整局面って何? 」
「調整局面になったら含み益のあるポジションは決済すべき?」
と悩んでいませんか?
為替相場では、一方向に価格が動き続けるトレンド相場だけでなく調整局面もあります。
トレンド相場に上手く乗れて含み益があるポジションを保有中に調整局面へ移行した場合、どう対応するのが正しいのか悩む人も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- 調整局面の意味
- 為替相場で調整が起きる原因
- FXにおける調整の方法
記事の後半では、調整局面で取引する時のポイントについても解説するので、保有しているポジションをどうすれば良いのか理解できるようになります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
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Contents
FXにおける調整局面とは?
FXにおける調整局面とは、トレンド相場における一時的な下落や保ち合いを指します。
どんなに一方的に上昇し続ける(あるいは下落し続ける)相場であっても、永遠にそのトレンドが続くわけではありません。
また、長期間の上昇トレンド中には、何回か一時的に価格が下落・保ち合いになる局面があります。
トレンドが進んでいる箇所を推進波、一時的に逆行している箇所を調整波と呼ぶトレーダーもいます。
調整局面は、一般的には株式市場において使われる言葉ですが、FXでも発生するので、意味は必ず覚えておきましょう。
FXの場合は調整局面の定義が明確化されていない
FXよりも歴史の長い株式市場においては、一般的に調整局面を「価格が過去52週間の最高値から10%下落した場合」と定義づけています。
しかし、この定義をそのままFXに当てはめるのは良くありません。
例えば、ドル/円相場は、2022年こそ1ドル115円付近から最大で152円付近をつけるなど約32%も上昇していますが、例年であればここまで大きな値動きは起きないケースがほとんどです。
以下は、2022年の3月から11月のチャートですが、10%以上の下落が起きていない5月から6月と7月から8月についても調整局面といえるでしょう。
為替相場で調整が起きる原因
為替相場においても調整が発生しますが、その原因はさまざまで以下のようなものがあります。
- 利益確定売り
- 損切り
- 経済指標発表
- 要人発言
- 政府・中央銀行による市場介入
原因について詳しく見ていきましょう。
1. 利益確定売り
トレンド相場が続いている状況で相場の調整局面が来た時に、ニュースなどでたびたび使われる言葉が利益確定売りです。
まだ利益を確定していないため、相場環境次第で大きく含み益が減少したり、最悪含み損に転落したりするリスクがあります。
利益確定売りとは、それまで保有していたポジションの含み益を決済して、確実に利益を確保する動きです。
価格が反転し始めた時に、念の為、利益を確保しておこうと利益確定をする投資家が増えるので調整が発生するのです。
また、ゴールデンウィークや年末年始といった大型連休前にも予期せぬ出来事による損失リスクを避けるために手仕舞いをする人が増えることで、調整局面になるケースもあります。
2. 損切り
ポジションを保有する人の中には、含み損が発生しているトレーダーもいます。
例えば、上昇トレンドが続いている状況では、多くのトレーダーが利益を得られるチャンスを逃さないために買いポジションを保有しようとします。
しかし、無事に買いポジションを保有しても、直近の高値でつかんでしまうケースは少なくありません。
なかなか高値更新をしなくなった状況で、含み損の拡大を恐れているトレーダーは、一旦ポジションを損切りして様子を見ようとします。
買いポジションの損切り=売り注文と同じであるため、上昇が止まってしまうのです。
3. 経済指標発表
経済指標発表の結果が原因となって、それまでのトレンドの勢いが減少してしまうケースもあります。
例えば、ドル/円の上昇トレンドが発生している時に、アメリカの雇用統計で思ったよりも良くない結果が発表されたケースを考えてみましょう。
この時にトレーダーは、雇用統計の結果により下落幅が大きくなるのを避けるために、一旦ポジションを決済しておこうと考え始めます。
その結果、それまでの買いの勢いが減少して上昇が止まるので、調整局面に移行するのです。
4. 要人発言
要人発言がきっかけでトレンド相場から調整局面へ移行するケースもあります。
基本的に要人発言が今後の為替相場へ大きな影響を与えるとなった場合、トレンド相場の勢いが止まりやすくなります。
特に以下のような主要通貨の中央銀行総裁が発言するイベントは要注意です。
- アメリカのFOMC
- EUのECB理事会
- 日銀金融政策決定会合
要人発言がきっかけとなって、それまでのトレンドの勢いが止まるケースは少なくありません。
直後に要人発言が控えている場合は、ポジションの調整をおすすめします。
5. 政府・日銀による市場介入
基本的に為替相場は、投資家による自由な売買によって動いています。
ところが、あまりにも通貨が高くなりすぎたり安くなりすぎたりすると、政府・日銀による市場介入が行われます。
その結果、トレンド相場が一時的に止まりやすくなるのです。
例えば、以下は2022年9月から10月末頃までのドル/円の値動きを表したチャートです。
政府・日銀による為替介入が2回ほど行われています。特に2回目の為替介入では、直近高値を一度も超えることなく保ち合い相場になりました。
政府・日銀による為替介入は予告なく行われるため、これまで紹介してきた4つの原因とは異なり、短期間に大きな調整が入りやすくなります。
FXにおける調整の方法
FXでトレーダーが行う調整は3つに分けられます。
- ポジション調整
- 価格調整
- 日柄調整
順番に見ていきましょう。
1. ポジション調整
ポジション調整とは、利益確定や損切りによりポジション量を減らす方法です。
相場に大きな影響を与えるイベントが控えている時にそのまま多くのポジションを保有し続けた場合、その後の値動きにより含み益の大幅な減少や含み損の拡大リスクが高くなります。
そこで、ポジションを全て決済したり一部のみに減らしたりして、損失リスクを避けるのです。
例えば、2023年2月1日の14時16分に配信された日経新聞電子版を見ると、以下のような記事があります。
出典:日経新聞
日経新聞の記事によると「翌日未明の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されるのを前に、持ち高調整の円売り・ドル買いが出ている」とあります。
つまり、投資家はFOMCで大きな値動きが発生した際に損失リスクが高まることを懸念して、今のうちにポジションを減らしておこうと考えているのです。
また、必ずしも為替市場が開いている平日のみ警戒していれば良いわけではありません。
土日も要人発言や重要イベントが発生するケースがあるため、金曜日の市場クローズ前にポジションを減らしておくトレーダーもいます。
2. 価格調整
価格調整とは、調整局面になった時に一度に全てのポジションを決済するのではなく、少しずつ決済する方法です。
価格調整は、基本的に大口の取引を行う機関投資家が行います。
大口の投資家が一度に全てのポジションを決済しない理由は、膨大な注文により価格が影響を受けることで有利な価格で決済できないからです。
上昇トレンドを例に説明すると、一時的に下落して調整局面になった時に少しずつポジションを減らしていきます。
こうすることで、できるだけ高値でポジションを決済できるため、多くの利益を得られるのです。
なお、ポジションを決済しても為替市場に大きな影響を与えない個人投資家の場合は、神経質に価格調整をする必要はありません。
なぜなら、大口の投資家のように少しずつでも、まとめて全額決済しても高値で売却できる可能性が高いからです。
3. 日柄調整
日柄調整とは、大口の機関投資家が相場を動かすために、ポジションを仕込む準備期間です。
莫大な資金量を元手に為替相場を動かして多くの利益を得ようと考える大口の機関投資家は珍しくありません。
しかし、機関投資家自身が資金を投じるだけでは、大きなトレンドが発生しないケースもあります。
そこで重要になってくるのが大量の損切り注文です。
例えば、機関投資家が上昇トレンド中に一旦売り注文を出して相場の価格を下げると、調整局面になったのを見て個人投資家も売り注文を出すようになります。
個人投資家が十分な売りポジションを持ったのを確認したら、機関投資家は上昇トレンドを発生させるために大量の買い注文を出すのです。
そうなった場合、価格は一挙に上昇するため、含み損に耐えられなくなった個人投資家は損切りにより売りポジションを決済しなければなりません。
個人投資家の損切りがきっかけとなり、さらに価格は大きく上昇して本格的なトレンド相場が発生するのです。
FXの調整局面で取引する際のポイント
FXの調整局面で取引する際は、トレンド相場やレンジ相場以上に慎重な判断が求められます。
そこで、調整局面で取引する際のポイントをいくつか紹介します。
- 調整局面=必ずトレンドが再開するとは考えない
- 調整局面で逆張りはおすすめできない
- 必ず一部のポジションは利確しておく
- 調整局面のその後は長期足の方向性を見て決める
順番に見ていきましょう。
1. 調整局面=必ずトレンドが再開するとは考えない
調整局面と聞くと、必ずその後にトレンドが再開すると考えるかもしれません。
しかし、調整後にトレンドが再開するかどうかはわからないので注意が必要です。
上昇トレンドから調整局面になり、再びトレンド相場になると思ったら、そのまま下落し続けるケースは珍しくありません。
そのため、含み益のあるポジションがある場合は、楽観視せずに一旦利益を確保しておきましょう。
2. 調整局面で逆張りはおすすめできない
調整局面への移行により、それまでのトレンドは一旦落ち着きます。
とはいえ、根拠なくトレンドと逆方向のポジションを持つのはおすすめできません。
なぜなら、次のトレンド再開へ向けて一時的に価格がもみ合っているだけの可能性もあるからです。
逆に、これまで以上に本格的なトレンドが始まってしまった場合、大きな損失を被るリスクがあります。
3. 必ず一部のポジションは利確しておく
FXの取引をしている以上、少しでも利益幅を伸ばして多くの利益を得たいと考えるのが一般的です。
しかし、含み益のままでは手元に利益が残る保障はありません。
トレンドが再開する確率が高い場合でも、万が一に備えて一部のポジションでも良いので決済しておきましょう。
ただ、全額を決済するのはおすすめできません。
なぜなら、全額を決済した後にトレンドが再開した場合「やっぱり決済しなければよかった」と後悔する可能性があるからです。
一部でも利確をしておいた場合、残ったポジションの含み益は増えていくので、後悔する感情は少なくなります。加えて、含み益が増減する際のストレスが軽減されて、冷静に相場を見やすくなります。
4. 調整局面のその後は長期足の方向性を見て決める
調整局面の後の値動きが気になる場合は、エントリーしている足だけでなく長期足の方向性を見て決めましょう。
例えば、1時間足が上昇トレンドで調整局面になった際、長期足も上昇傾向か下落傾向かで印象が変わるので注意が必要です。
1時間足 | 日足(長期足の状況) | 受けやすい印象 |
上昇トレンドからの調整局面 | 上昇傾向 | 長期足でも上昇傾向なのでまだ上昇する可能性がある |
上昇トレンドからの調整局面 | 下落傾向 | 一時的な上昇トレンドだった可能性がある |
為替や株式の世界では、短期足や長期足の動きに引っ張られやすいといわれており、この点を多くのトレーダーは知識として持っています。
すなわち、長期足が上昇傾向であれば、短期足も上昇しやすくなります。
しかし、短期足が上昇しても長期足が下落トレンドの途中だった場合は、調整になった後すぐに反転下落する可能性が高いと考えるトレーダーが多くなるのです。
もちろん、長期足が上昇傾向だから、必ず上昇するわけではありません。しかし、長期足の方向性は、調整局面後の方針を決める際に大きな影響を与える点は覚えておきましょう。
まとめ:調整局面では無理にリスクを取る必要はない
値動きがわかりやすいトレンド相場とは異なり、調整局面は中上級者でも値動きを予測しにくくなります。
そんな時に無理に多くのポジションを保有していると、大きな損失を被るリスクが高くなります。
トレンド相場から調整局面に移行したら、一部でも良いので、ポジションを減らして利益を確保した方が安全です。
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