


このような疑問を持ったことはありませんか?
FXが確率論といわれるのは、1回の値動きを確実に予測できず、同じルールによる複数回の取引結果を勝率や期待値で判断するためです。
買いと売りの2択でも勝率が50%になるとは限らず、利益を出せるかどうかは勝率だけで決まりません。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- FXは確率論といわれる理由
- 勝率・リスクリワード・期待値・大数の法則
- 確率論を取り入れる手順と注意点
FXの確率論を理解すると、1回の勝敗に振り回されず、トレードルールを複数回の結果から判断しやすくなります。
勝率や期待値を使ってトレードルールを検証したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
FXは確率論といわれる理由

FXが確率論といわれるのは、1回の結果ではなく、同じルールで取引を重ねたときの勝率や平均損益から手法を判断するためです。
相場の値動きを毎回正確に予測することはできないため、1回の勝敗だけで手法の良し悪しを決めず、複数回の結果を確認する必要があります。
確率論は将来の値動きを必ず当てる方法ではなく、不確実な相場でトレードルールを客観的に評価するための考え方です。
1回の値動きを確実に予測できないため
FXの値動きはさまざまな要因に左右されるため、1回ごとの結果を確実に予測することはできません。
為替レートは、各国の金利や経済指標、要人発言、市場参加者の売買などによって変動します。
チャート上に同じような形が現れても、その後に毎回同じ方向へ動くとは限りません。
例えば、過去に何度も反発している価格で買ったとしても、経済指標の結果や市場の注文状況によっては、その価格を下回ることがあります。
FXでは、特定の形が現れたら必ず利益になると考えるのではなく、同じ条件で取引したときに、どの程度の割合で利益につながったのかを検証することが大切になるのです。
買いと売りの2択でも勝率50%とは限らない
FXで選べる方向には買いと売りの2つがありますが、それぞれの取引で勝つ確率が50%になるわけではありません。
買いと売りはトレーダーが選ぶ方向であり、利益と損失が発生する確率を示すものではないためです。

例えば、米ドル円を150.00円で買い、利益確定を150.20円、損切りを149.90円に設定したとします。
この場合、利益確定までは20pips、損切りまでは10pipsあるため、利益になる条件と損失になる条件が異なります。
※実際の収支にはスプレッドや取引手数料なども影響します。
また、利益確定幅と損切り幅を同じにしても、相場の方向や値動きの大きさ、エントリーの条件によって、どちらの価格に先に到達するかは変わります。
FXの勝率は買いと売りの2択から決めるのではなく、エントリーと決済の条件を固定し、実際の取引結果から計算するのです。

FXの確率論で押さえる4つの考え方
FXの確率論を理解するうえで、押さえておきたい4つの考え方があります。
- 勝率
- リスクリワード
- 期待値
- 大数の法則
順番に確認していきましょう。
勝率

FXの勝率とは、すべての取引のうち利益が出た取引の割合です。
「利益が出た取引数÷すべての取引数×100」で計算します。
例えば、10回取引して6回利益が出た場合の勝率は60%です。
ただし、勝率が高くても1回の損失が大きければ、合計収支がマイナスになることがあります。
リスクリワード

FXのリスクリワードとは、1回の取引で想定する損失と利益の比率です。
例えば、損切りで1万円を失い、利益確定で2万円を得る設定は「損失1:利益2」となります。
この場合、2回負けた後に1回勝つと、取引コストを除いた合計損益はプラスマイナスゼロです。
実際の取引を検証するときは、設定した比率だけでなく、実際の平均利益と平均損失も確認しましょう。
期待値

FXの期待値とは、1回の取引で平均してどの程度の損益になるのかを示す数値です。
「勝率×平均利益-負ける確率×平均損失」で計算します。
例えば、勝率50%、平均利益2万円、平均損失1万円の場合、期待値は5,000円です。
期待値が5,000円でも次の取引で5,000円を得られるわけではなく、取引を重ねたときの平均的な損益を表します。
大数の法則

大数の法則とは、同じ条件で試行回数を増やすほど、結果の平均が本来の確率や期待値に近づくという考え方です。
例えばコイン投げのように、1回ごとの結果には偶然による偏りがあります。
しかし、試行回数を増やすほどその偏りは小さくなり、結果の平均は本来の確率に近づいていきます。
FXでも、1回や数回の取引結果だけで勝率や期待値を判断するのは難しいため、同じルールで取引を重ねることで、数回の結果より勝率や期待値を判断しやすくなります。
FXの勝率と期待値の関係を計算例で確認する

FXでは、勝率が高ければ利益が残るとは限りません。
勝率だけでなく、勝ったときの利益と負けたときの損失を組み合わせて、期待値を確認する必要があります。
ここでは、スプレッドや取引手数料などを除き、10回取引した場合の計算例を紹介します。
勝率が高くても期待値がマイナスになる例
まずは勝率が高くても期待値がマイナスになってしまう計算例です。
例えば、10回の取引で8回勝ち、2回負けた場合の勝率は80%です。
1回の利益が1万円、1回の損失が5万円だった場合、合計損益は以下のようになります。
8回の利益:1万円×8回=8万円
2回の損失:5万円×2回=10万円
合計損益:8万円-10万円=マイナス2万円
10回の合計損失が2万円なので、1回あたりの期待値はマイナス2,000円です。
このように、勝率が80%あっても、1回の損失が大きければ期待値はマイナスになります。
勝率が低くても期待値がプラスになる例
次は勝率が低くても期待値がプラスになる事例です。
例えば、10回の取引で4回勝ち、6回負けた場合の勝率は40%です。
1回の利益が2万円、1回の損失が1万円だった場合、合計損益は以下のようになります。
4回の利益:2万円×4回=8万円
6回の損失:1万円×6回=6万円
合計損益:8万円-6万円=プラス2万円
10回の合計利益が2万円なので、1回あたりの期待値はプラス2,000円です。
このように、勝率が40%でも、1回の利益が損失の2倍なら期待値はプラスになります。
リスクリワード別の損益分岐点
リスクリワードを考えるときは、1回の取引で得られる利益と被る損失の大きさだけでなく、どの程度の勝率があれば収支をプラスにできるのかも確認する必要があります。
ここで重要になるのが、損益分岐点の勝率です。
損益分岐点の勝率とは、利益と損失の合計がプラスマイナスゼロになる勝率です。
例えば、リスクリワードが「損失1:利益2」の場合、3回のうち1回勝てば、1回分の利益で2回分の損失を補えます。この場合の損益分岐点は約33.3%です。
リスクリワード別の損益分岐点は、以下の通りです。
| 損失:利益 | 損益分岐点の勝率 |
|---|---|
| 1:1 | 50% |
| 1:1.5 | 40% |
| 1:2 | 約33.3% |
| 1:3 | 25% |
実際にはスプレッドや取引手数料が発生するため、合計収支をプラスにするには表より高い勝率が必要です。
FXに確率論を取り入れる手順
FXに確率論を取り入れるには、取引ルールを固定し、過去検証で勝率や期待値を計算したうえで、デモ口座で再検証します。
最後に、連敗しても継続できる取引数量を決めましょう。
ここからは、具体的な手順を3つに分けて紹介します。
1.エントリーと決済の条件を固定して過去検証する

まずは、通貨ペアや時間足、エントリー、利益確定、損切りの条件を固定します。
例えば「米ドル円の1時間足で、上昇トレンド中に移動平均線で反発したら買い、利益確定は20pips、損切りは10pips」といったルールです。
過去のチャートから条件に当てはまる場面を探し、取引ごとの利益と損失を記録します。
検証の途中で条件を変えると結果を比較できないため、同じルールを使い続けることが大切です。

2.取引コストを含めて勝率と期待値を計算する

過去検証の結果から、勝率と平均利益、平均損失を求めて期待値を計算します。
計算するときは、スプレッドや取引手数料、必要に応じてスワップポイントも損益に含めましょう。
例えば、取引コストを差し引く前の期待値が1,000円でも、1回あたりのコストが300円なら、実質的な期待値は700円です。
取引コストを含めた期待値がプラスで、十分な回数を検証しても利益が残っているかを確認します。
期待値がマイナスの場合や、検証回数が少なく結果が安定しない場合は、条件を見直して再検証しましょう。
3.デモ口座で再検証して取引数量を決める

過去検証で期待値がプラスになったら、同じルールをデモ口座で再検証します。
リアルタイムの値動きでもルール通りに取引し、勝率や平均損益が過去検証の結果と大きく異ならないかを確認しましょう。
そのうえで、1回の取引で許容できる損失額を決め、損切りに達してもその金額を超えないように取引数量を調整します。
例えば、許容損失額を1,000円と決めた場合は、損切りされたときの損失が1,000円以内になる数量を選びましょう。
デモ口座でも期待値がプラスになり、ルール通りに取引できることを確認できたら、少ない取引数量から実際の取引を始めましょう。
BigBossのデモ口座でトレードルールを検証する
BigBossでは、MT4・MT5に対応したデモ口座を無料で開設できます。
仮想資金を使って取引できるため、自己資金を失うことなく、確率論を取り入れたトレードルールを検証できます。
1回の勝敗で判断せず、同じルールで取引を重ね、勝率や平均利益、平均損失、期待値を記録しましょう。
過去検証とデモ口座の結果を比較すれば、リアルタイムの値動きでも期待値がプラスになるかを判断しやすくなります。
まずはBigBossのデモ口座で取引を繰り返し、確率論に基づいてトレードルールを検証してみてください。
FXで確率論を使うときの注意点

FXで確率論を使うときは、取引回数や過去の検証結果を正しく捉える必要があります。
- 取引回数を増やすだけでは期待値は上がらない
- 連敗しても次の取引で勝ちやすくなるわけではない
- 過去のデータに合わせすぎたルールは将来も通用するとは限らない
順番に解説します。
取引回数を増やすだけでは期待値は上がらない
取引回数を増やしても、トレードルール自体の期待値が上がるわけではありません。
大数の法則によって取引結果の平均は本来の期待値に近づきますが、1回あたりの期待値がマイナス500円なら、100回取引した場合の合計期待値はマイナス5万円です。
取引回数を増やす前に、取引コストを含めた期待値がプラスになっているかを確認しましょう。
連敗しただけでは次の取引で勝つ確率は上がらない
同じルールで連敗しても、それだけを理由に次の取引で勝つ確率が上がるわけではありません。
例えば、過去の勝率が50%のルールで3回連続して負けても、次の取引で必ず勝てるとは判断できません。
「そろそろ勝つはず」と取引数量を増やさず、連敗後もあらかじめ決めたルールに従いましょう。
過去のデータに合わせすぎたルールは将来も通用するとは限らない
過去のデータで利益が最大になるように条件を調整しても、将来の相場で同じ結果が出るとは限りません。
特定の期間に合わせて設定を細かく調整することを過剰最適化といい、その期間では期待値がプラスでも、別の期間ではマイナスになることがあります。
検証に使っていない期間やデモ口座でも同じルールを試し、結果が大きく崩れないかを確認しましょう。
まとめ:FXは1回の勝敗ではなく期待値で判断しよう
FXの確率論とは、次の値動きを当てる方法ではなく、同じルールによる複数回の取引結果から手法を判断する考え方です。
勝率だけでなく、リスクリワードや取引コストを含めた期待値を確認することで、長期的に利益を残せるルールかを判断しやすくなります。
エントリーや決済の条件を固定して過去検証を行い、デモ口座でも勝率や期待値を確認しましょう。
1回の勝敗や連敗に振り回されず、あらかじめ決めたルールと取引数量を守ることが大切です。
BigBossではMT4・MT5のデモ口座を無料で利用できるため、まずは自己資金を使わずにトレードルールを検証してみてください。
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BigBossコラム編集部
