と疑問に思ったことはありませんか？
ソーサートップは上昇トレンドの高値圏で出現するチャートパターンです。
上昇トレンドから下降トレンドへの転換を予測できるチャートパターンとして、トレンドを狙うトレードで活躍しやすい分析方法となります。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- ソーサートップとは
- ソーサーボトムとは
- ソーサートップの使い方と注意点
ソーサートップとボトムを使えるようになると、下降トレンドと上昇トレンド転換の予測精度をしっかりと上げることができるでしょう。
ソーサートップの使い方に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
ソーサートップとは
ソーサートップとは、相場の高値圏（天井圏）で出現するチャートパターンです。
チャートの形状がソーサー（saucer）の小皿を意味し、相場の高値圏で小皿が現れることからソーサートップの名前が付けられました。
ソーサートップが出現すると相場は下降トレンドに転じるため、トレンド転換を予測するチャートパターンとして使われています。
チャートパターンの基本と出現タイミング
ソーサートップは、相場の高値圏で横ばい状態（レンジ相場）のチャートが形成され、ネックラインを割ることで大きな下落が起こるチャートパターンです。
出現するタイミングは上昇トレンドにおける終点でもある高値圏です。
ソーサートップが出現するとチャートは大きく下落するため、上昇トレンドから下降トレンドへの転換が発生します。
そのため、ソーサートップの基本としては上昇トレンドで出現し、ネックラインを割ると下降トレンドへの転換が起こるチャートパターンとなります。
名前の由来は「受け皿を伏せた」ように見えるチャート
ソーサートップの名前の由来は、チャートの形状がソーサー（カップの下に置かれる受け皿）を伏せた形に見えるためです。
上昇トレンドの終盤で価格の上昇の勢いが弱まり、時間をかけて天井を緩やかなカーブで形成し、下落しながら下降トレンドを形成していく。
これがソーサートップを形成するまでの流れです。
上昇トレンドの天井となる緩やかなカーブが受け皿として見えるため、チャートパターンとしても覚えやすい特徴を持つのです。
トリプルトップとの違い
ソーサートップと類似するチャートパターンとして、トリプルトップなどが存在します。
トリプルトップ：上昇トレンドの高値圏で出現する、3つの山を形成するチャートパターン
トリプルトップなどの類似するチャートパターンは、下降トレンドへの転換を分析する同様の内容ですが、高値圏で形成するチャートの形状に違いがあります。
ソーサートップはチャートが皿を伏せた形状を作り、トリプルトップは3つの山を明確に形成します。
このように、類似するチャートパターンだとしても、チャートの細かい形状が異なるため、チャートパターンは一つずつ丁寧に覚えましょう。
ソーサーボトムとは
ソーサーボトムは、下降トレンドにおける底値圏で出現するチャートパターンです。
底値圏において横ばい状態（レンジ相場）のチャートが形成され、ネックラインをブレイクすると上昇が始まり上昇トレンドに転じます。
出現するのは下降トレンドの底値圏であるため、ソーサートップとは反対のチャートパターンとして分析に使えます。
上昇トレンド転換を示す反対パターン
ソーサーボトムは、下降トレンドにおける底値圏で出現するチャートパターンです。
底値圏において横ばい状態（レンジ相場）のチャートが形成され、ネックラインをブレイクすると上昇が始まり上昇トレンドに転じます。
出現するのは下降トレンドの底値圏であるため、ソーサートップとは反対のチャートパターンとして分析に使えます。
ソーサートップの対比で理解する
ソーサーボトムは、ソーサートップの対比で理解すると覚えやすいです。
|
チャートパターン |
名前の由来 |
相場の局面 |
形の特徴 |
|
ソーサートップ |
伏せた皿 |
上昇トレンドの高値圏 |
ゆるやかに天井を形成 |
|
ソーサーボトム |
正置きした皿 |
下降トレンドの底値圏 |
ゆるやかに底を形成 |
チャートの分析内容も反対の結果であり、ソーサーとなる皿を伏せた形状なのか正置きした形状なのかの形状も反対です。
そのため、ソーサーボトムかソーサートップの片方を覚えてしまえば、もう片方のパターンもすぐに覚えることができるでしょう。
ソーサートップの使い方
FXでのソーサートップの使い方を解説します。
- ネックライン割れでのショートエントリー
- 他のテクニカル分析と組み合わせる
- ソーサートップを狙う失敗例
基本的な使い方から他のテクニカル分析と組み合わせる方法、失敗事例も含めて順番に見ていきましょう。
ネックライン割れでのショートエントリー
チャートが上昇トレンドで高止まり、ソーサートップを形成し始めたらショートエントリーを狙いましょう。
ネックライン割れ：ショートエントリー（売りエントリー）
ソーサートップのネックラインが割れると、上昇トレンドから下降トレンドの転換サインとして、相場の転換と判断できます。
ネックラインが割れた後は下降トレンドに移行し、下げ相場が続くため売りによるトレードが有効となるためです。
ちなみに、ネックラインはトレンド転換が起こるラインのことで、ソーサートップの場合は高値圏の横ばいで安値となる価格を結んだ水平ラインです。
他のテクニカル分析と組み合わせる
ソーサートップは単体で分析に使うよりも、他のテクニカル分析と組わせることで、トレンド転換予測の精度を上げることができます。
ソーサートップと組み合わせやすいテクニカル分析の一つにMACDがあり、両方の分析の結果が一致するときに精度が上がります。
- ソーサートップのネックライン割れ：下降トレンドへ転換示唆
- MACDでデッドクロス出現：下降トレンドへの転換示唆
ソーサートップのネックライン割れだけではなく、MACDのデッドクロスも確認することで、2つのテクニカル分析で下降トレンドへの転換を予測できます。
単体の分析よりも下降トレンドへの転換予測の信頼度が上がり、下降トレンドへの転換を確かな予測として利用できるのです。
ソーサートップを狙う失敗例
ソーサートップを狙うトレードの失敗事例も存在します。
- 高値圏の横ばい天井形成前に、少しの下落でショートエントリーを狙う
【対策】ネックライン割れが起こるまでエントリーは待つ
- ネックライン割れが起きた後すぐに、ショートエントリーを狙うが、チャートが再びネックライン上に復帰する
【対策】ローソク足の終値でネックライン割れを確実に待ってからエントリーを行う
- ショートエントリー狙いに集中しすぎて、ネックラインを割れずに再び上昇トレンドの継続に気づかない
【対策】相場を広い目で見ることと、他のテクニカル分析で上昇方向への勢いが残っていないかを確認する
ソーサートップはネックライン割れで、エントリーを行うチャートパターンであるため、しっかりとネックラインとチャートの位置関係を意識しなければなりません。
失敗事例の多くがネックラインに関わるものであるため、しっかりとネックライン割れを確認するようにしましょう。
ソーサーボトムの使い方
FXでのソーサーボトムの使い方を解説します。
- ネックラインブレイクでのロングエントリー
- ソーサートップとエントリー後の動きが異なる
- ソーサーボトムを狙う失敗例
基本的な使い方からソーサートップとの違い、失敗事例も含めて順番に見ていきましょう。
ネックラインブレイクでのロングエントリー
チャートが下降トレンドの底で止まり、ソーサーボトムを形成し始めたらロングエントリーを狙いましょう。
・ネックラインブレイク：ロングエントリー（買いエントリー）
ソーサーボトムのネックラインがブレイクすると、下降トレンドから上昇トレンドへの転換サインとして、相場の転換と判断できます。
ネックラインがブレイクした後は上昇トレンドに移行し、上げ相場が続くため買いによるトレードが有効となるためです。
ちなみに、ネックラインはトレンド転換が起こるラインのことで、ソーサーボトムの場合は底値圏の横ばいで高値となる価格を結んだ水平ラインです。
ソーサートップとエントリー後の動きが異なる
ソーサーボトムのネックラインをブレイクすると、下降トレンドが終わり上昇トレンドに転じます。
ソーサートップとソーサーボトムで切り替わるトレンド方向が違うため、ネックラインブレイク後の値動きも異なる場合が多いです。
- ソーサートップ：下降トレンド移行で急激な下落が起こりやすい
- ソーサーボトム：上昇トレンド移行で緩やかに上昇していきやすい
ネックラインブレイク直後はどちらのチャートパターンも、急激な値動きが発生しやすいですが、その後はトレンド方向によって違います。
そのため、ソーサートップはエントリー後の決済タイミングが早めに来やすく、ソーサーボトムは上昇を待っての決済となること覚えておきましょう。
ソーサーボトムを狙う失敗例
ソーサーボトムを狙うときには、以下の失敗例に気をつけるようにしましょう。
- 底値圏の横ばい形成前に、少しの上昇でロングエントリーを狙う
【対策】ネックラインブレイクが起こるまでエントリーは待つ
- ネックラインブレイクが起きた後すぐに、ロングエントリーを狙うが、チャートが再びネックライン下に復帰する
【対策】ローソク足の終値でネックラインブレイクを確実に待ってからエントリーを行う
- ロングエントリー狙いに集中しすぎて、ネックラインのブレイクが起こらずに再び下降トレンドの継続に気づかない
【対策】相場を広い目で見ることと、他のテクニカル分析で下降方向への勢いが残っていないかを確認する
ソーサートップとは逆の方向の失敗例が多く存在するため、こちらでもネックラインブレイクを慎重に確認するようにしましょう。
ソーサートップとソーサーボトムを使うときのコツ
ソーサートップとソーサーボトムをFXのトレードで使うときは、各トレンドの高値圏（天井）と安値圏（底）をしっかり見極めることがポイントです。
特に、これらのチャートパターンは緩やかな横ばいのレンジ相場を形成しやすいため、急激にトレンド転換が起こるわけではありません。
つまり、時間をかけてゆっくりと反転していくのが特徴であり、緩やかな転換こそが、ソーサートップ・ソーサーボトム共通の性質として覚えておくべき点です。
また、トレンドの終盤では価格の動きが一段落しやすいため、焦らずに十分な確認と余裕を持ってエントリーのタイミングを計ることが大切です。
形が完成するまで待ち、確かなサインを見てから行動することが勝率を高めるコツとなります。
ソーサートップとソーサーボトムを使うときの注意点
ソーサートップとソーサーボトムを使う際には、注意しておくべきポイントも存在します。
- 類似するチャートパターンの否定から派生することもある
- トレンド継続の押し目と戻り目との誤認
- ダマシが発生しやすいチャートパターン
どのようなポイントを注意すべきか、順番に確認していきましょう。
類似するチャートパターンの否定から派生することもある
ソーサートップとソーサーボトムには、類似するチャートパターンがいくつか存在します。
例えば、ソーサートップであれば三尊天井やダブルトップ、ソーサーボトムであればトリプルボトムやダブルボトムがあります。
これらの類似するチャートパターンは基本的に、特定の形を形成することによって成立するチャートパターンですが、ソーサートップなどは形状に指定がありません。
つまり、類似するチャートパターンの形状が崩れた結果、ソーサートップやソーサーボトムを形成することもあります。
類似するチャートパターンも覚えておけば、チャートが崩れた際にソーサートップやソーサーボトムの形成に気づくこともできるでしょう。
トレンド継続の押し目と戻り目との誤認
ソーサートップとソーサーボトムを使うときには、トレンド継続の押し目と戻り目の誤認に注意しましょう。
トレンドの押し目と戻り目は、トレンド中の一時的な反発であり、値動きがトレンドの終点となる高値圏や底値圏と似ています。
上昇トレンドの押し目ではソーサートップと誤認しやすく、下降トレンドの戻り目ではソーサーボトムと誤認しやすいです。
間違えて押し目と戻り目でエントリーしないためにも、2つのチャートパターンを使うときにはネックラインを意識しましょう。
ダマシが発生しやすいチャートパターン
ソーサートップなどのチャートパターンは、他のテクニカル分析と比べるとダマシが発生しやすいです。
チャートが特定の形を形成せずに崩れやすかったり、ソーサートップではネックラインを割ったのに、すぐに元の位置まで戻ってくることもあります。
そのため、ある程度ダマシが発生する可能性を考慮しておき、エントリー前に損切りラインを設定して損失を可能な限り避けるようにしましょう。
まとめ：ソーサートップを覚えて次のトレンドの波に乗ろう
ソーサートップは、相場の高値圏で出現するチャートパターンであり、下降トレンドへの転換を示唆します。
ソーサーボトムは逆の予測を行うチャートパターンであり、相場の底値圏で出現すると上昇トレンドへの転換を示唆します。
どちらもトレンド転換を分析するチャートパターンとして使いやすく、しっかりとトレンドの波に乗るトレードを行う人と相性が良いため、一度試してみてください。
ちなみに、順張りでトレンドをしっかりと狙うトレードを行うのであれば、レバレッジの力をしっかりと活用しましょう。
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BigBossコラム編集部