

と疑問に思ったことはありませんか?
ダウ理論とは、トレンドの転換サインとして活用できる相場分析の理論です。
移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル分析の考え方の基礎となる考え方なので、FX初心者が相場分析をするうえで押さえておきたい理論といえます。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- ダウ理論の基礎知識
- ダウ理論を活用したトレード方法
- ダウ理論を活用するときの注意点
ダウ理論の基本原則やトレード手法を押さえておけば、FXで利益を狙いやすくなるでしょう。
FX取引にダウ理論を活用してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
ダウ理論とは?
ダウ理論とは、アメリカの経済ジャーナリストであるチャールズ・ダウが提唱した6つの基本法則からなる相場理論です。
元々は、株式市場の分析のために考案されたものですが、FXトレードにも取り入れられています。
ダウ理論は、移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル分析の元にもなっているので、相場分析をするうえで押さえておくべき基本的な考え方といえます。
ダウ理論の6つの基本法則
ダウ理論の6つの基本法則について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
【法則1】価格はすべての事象を織り込む
1つ目の基本法則は、経済指標や金融政策(ファンダメンタルズ)、戦争、テロ、自然災害などは、すべて価格に反映されるという考えです。
為替レートは、これらの事象の影響により、需要と供給のバランスが変わることで日々変動しています。
下図は、2022年11月のアメリカの雇用統計で失業率(3.7%)が事前予想(3.6%)や前月の結果(3.5%)から悪化したことで、米ドルの価値が下がったときのチャートです。
このようにチャート上の値動きは、経済指標などの事象が反映された結果を示すといえます。
ダウ理論において将来の値動きを予測するためには、あらゆる情報が織り込まれた結果であるチャートを分析することが最重要とされています。
【法則2】トレンドには3種類ある
上昇トレンドや下降トレンドの明確な定義付けをしたのはダウ理論です。
トレンドが発生しているかは、高値または安値に注目することで判断できます。
例えば、下図では連続する高値または安値が直前の高値・安値よりも下落しているため、下降トレンドと判断します。
一方、連続する高値または安値が直前の高値・安値よりも高ければ、上昇トレンドと判断されます。
ダウ理論では、トレンドをさらに以下の3種類に分類できるとしています。
長期トレンド | 1年から数年にわたって続くトレンド |
中期トレンド | 3週間から3ヶ月ほど継続するトレンド |
短期トレンド | 3週間未満のトレンド |
中期トレンドは主に長期トレンドとは逆方向に動き、行き過ぎた価格を調整するような動き(調整局面)を示すといわれています。
例えば、下図の2007年から2012年の米ドル/円のチャートでは、長期トレンドが価格の下落を示し、中期トレンドは行き過ぎた価格の下落を抑えるように一時的に上昇しています。
短期トレンドの場合は、下図のように中期トレンドの短期的な調整局面を示します。
▶FXのトレンドラインの引き方やトレード手法はこちらで詳しく解説!
【法則3】トレンドは3段階からなる
ダウ理論では、売り手・買い手の動向によって、下図のようにトレンドをさらに3段階に分けられるとしています。
それぞれの値動きは以下の通りです。
先行期 | 一部のトレーダーが先行して売買を始めることで、緩やかな値動きが現れる時期 |
追随期 | 先行期の値動きを見て、市場に追随するトレーダーが増えることで、急激な価格反動が起こりやすい時期 |
利食い期 | 先行期にエントリーしていたトレーダーが利益確定を実行し、トレンドの終了が予想できる時期 |
このように、トレンドは時期によって売り手・買い手の勢力が異なります。
中でも、利食い期は利確をするトレーダーが増え、価格が大きく変動することが多いため、損失リスクが高まりやすいタイミングといえます。
先行期でのエントリーが利益を狙いやすいタイミングですが、相場の方向性を判断するための情報が少なく、だましに遭う可能性が高いです。
そのため、FX初心者は追随期でのエントリーを目指すのが良いでしょう。
【法則4】平均は相互に確認しなければならない
FXのトレンドを判断する際は、取引する通貨やその国の情報だけでなく、近似性のある通貨ペアや指標も確認するべきという考え方です。
米ドル/円の取引を例にすると、ユーロ/米ドルといった他の米ドルの通貨ペアもあわせて値動きをチェックすべきということです。
例えば、米ドル/円の価格の上昇が見られたとき、ユーロ/米ドルで価格の下落が確認できたら、相対的に米ドルの需要が高くなっていることがわかります。
このタイミングに買いエントリーをすれば、利益を狙えるでしょう。
【法則5】トレンドは出来高でも確認できる
出来高とは、特定の期間に成立した取引量のことで、市場の活性度を測る指標となります。
出来高が多いほど、たくさんの投資家が市場に参加し、取引が活発であることがわかります。
株式投資は投資家と証券市場で直接やり取りするため、市場全体の出来高を把握できます。
一方、FXは業者とトレーダーとの取引になるため、為替市場全体の出来高を知るのは困難です。
そのため、FXでは株式投資ほど出来高が重視されていません。
あくまでも参考値として相場分析に活かすのが一般的です。
【法則6】トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
ダウ理論では「上昇トレンドで高値ではなく安値を更新する」といった明確な転換シグナルが出ない限り、トレンドは基本的に継続していくとされています。
先述した通り、連続する高値または安値が直前の高値・安値よりも高い間は上昇トレンド、直前の高値・安値から下落していれば下降トレンドと判断します。
明確な転換シグナルは、これらの条件を満たさなくなったときです。
例えば、下図のように上昇トレンドで安値が切り下がったときは、転換シグナルと捉えられます。
一方、下降トレンドの場合、高値が切り上がったときが転換シグナルとなります。
トレンドの転換はシグナルが確認できてから判断しましょう。
ダウ理論を活用したFXトレードの手法
ダウ理論の「トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する」の法則を使えば、トレンドの転換や継続を予測することができます。
例えば、ダウ理論では下図のように上昇トレンド中に高値ではなく安値を更新する値動きが出たときは、下降トレンドへの転換が予測できます。
トレンド転換が予測できれば、下降トレンドにおける売りトレードで利益を狙えます。
また、ダウ理論を活用すれば、相場の継続を予測して順張りで利益を狙うことも可能です。
順張りとは、相場の方向性に沿ってエントリーすることで、上昇トレンドの場合は買い、下降トレンドの場合は売りで利益を狙うシンプルな方法です。
下図のように最新の価格が直前の高値から下落している下降トレンドを確認できたら、売りエントリーのチャンスといえるでしょう。
一方、高値の切り上げる転換シグナルが見られたときは、損切りの目安にするのが良いでしょう。
ダウ理論を活用するときの注意点
ダウ理論を活用するときは、以下の点に注意しましょう。
- レンジ相場との相性はあまりよくない
- 売買サインの発生が遅い
- だましに遭う可能性がある
それぞれ詳しく紹介します。
1.レンジ相場との相性はあまりよくない
ダウ理論は、トレンドの発生や転換を見極める分析方法です。
レンジ相場の発生や転換には触れていないので、レンジ相場との相性はあまりよくありません。
レンジ相場が発生したときは、サポートラインやレジスタンスラインを引いたり、RSIといったオシレーター系インジケーターを活用するのがおすすめです。
▶レンジ相場で利益を狙うためのトレード手法はこちらで詳しく解説!
2.売買サインの発生が遅い
ダウ理論では、最新の高値・安値が直前の高値・安値より上がったか、下がったかを確認してからトレンドの発生や転換を見極めます。
リアルタイムでチャートを追いかける必要があるため、トレンドの発生や転換のサインが見られた直後には大きな値動きが発生している可能性があります。
その結果、エントリーが遅れてチャンスを逃してしまうことも考えられるでしょう。
チャンスを逃さないためにも、ボリンジャーバンドや移動平均線といった他のインジケーターを併用するのがおすすめです。
3.だましに遭う可能性がある
だましとは、相場分析で導いた予想と反対の方向に値動きをすることです。
ダウ理論で読み取れた相場の方向性やエントリーポイントが必ずしも正しいとは限りません。
想定外の値動きが起こることを考慮せずにトレードをすると、大きな損失を出す恐れがあります。
だましを完全に避けることはほぼ不可能なので、あらかじめ損切りラインを設定するなどの対策が必要となります。
ダウ理論は他のインジケーターと併用するのがおすすめ
ダウ理論は、以下のような他のインジケーターと併用するとエントリーポイントを見極めやすくなります。
- ZigZag
- 移動平均線
- RSI
一つずつ詳しく紹介します。
1.ZigZag
ZigZag(ジグザグ)とは、ローソク足の安値と高値を結んだラインを自動で表示するインジケーターです。
下図のように、高値と安値が切上がっているのか、切り下がっているのかを視覚的に判断しやすくなります。
安値と高値の値動きでトレンドの発生・方向性を見極めるダウ理論と組み合わせることで、トレンドの転換点やエントリーポイントを見つけやすくなるでしょう。
2.移動平均線
移動平均線とは、特定期間の平均値を結んだものを表示するインジケーターです。
上向きであれば上昇トレンド、下向きであれば下降トレンドと判断できます。
移動平均線の手法として、平均値の対象期間の異なる2~3本の線を組み合わせて売買方向やタイミングを判断するゴールデンクロスとデッドクロスがあります。
ゴールデンクロスは、短期線が中・長期線を下から上に突き抜ける現象で、買いシグナルとされています。
デッドクロスは、短期線が中・長期線を上から下に突き抜ける現象で、売りシグナルとして活用できます。
売買サインが遅れやすいダウ理論と比較して、大きな値動きが起こる前にエントリーしやすくなるでしょう。
3.RSI
RSI(アールエスアイ Relative Strength Index)とは、相場の売られ過ぎや買われ過ぎを判断できるオシレーター系インジケーターです。
下図のように、RSIが70%以上のときは買われ過ぎの売りシグナル、RSIが30%以下のときは売られ過ぎの買いシグナルとして活用できます。
RSIはレンジ相場の発生時との相性が良いとされているため、ダウ理論の弱点をカバーできるインジケーターといえます。
まとめ:FXトレードにダウ理論を活用して利益を狙おう
ダウ理論を押さえておくと、トレンドの方向性を把握したり、テクニカル分析の基礎を身に付けることができます。
他のインジケーターと組み合わせて活用すれば、より勝率の高いエントリーポイントを見つけやすくなります。
ダウ理論を活用してFXトレードをしたい方は、30種類以上のインジケーターが利用できるMT4やMT5を採用しているFX業者を選びましょう。
MT4やMT5に対応していて、レバレッジの高いFX業者を探している方には、BigBossをおすすめします。
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