


といった疑問をもっていませんか?
GDP(国内総生産)とは、一定期間内に国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計額のことをいいます。
FXで利益を狙うためには、GDPが相場にどのような影響を与えるのかを押さえておくことが大切です。
この記事では、以下の内容について詳しく解説します。
この記事でわかること
- GDPの概要
- GDPがFXに与える影響
- FXトレードでGDPを活用する手順と注意点
GDPが与える影響や活用方法を知っておけば、FXで利益を狙いやすくなるでしょう。
GDPを活用してトレードしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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Contents
GDP(国内総生産)とは

GDP(国内総生産)とは「Gross Domestic Product」の略称で、一定期間内に国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を指します。
付加価値とは、モノやサービスの価格から原材料費やコストを差し引いたものです。
つまり、GDPは国内でどれだけの利益が生み出されたのかを示す指標といえます。
過去のGDPと比較することで、経済成長率を把握することもできます。
例えば、前年のGDPが600兆円、今年のGDPが660兆円だった場合、GDP成長率は10%となり、経済が成長していることがわかるのです。
(660兆円-600兆円)/600兆円×100=10%
一方、前年のGDPが600兆円、今年のGDPが540兆円だった場合は、GDP成長率が-10%となり、経済状況が悪化していることがわかります。
(540兆円-600兆円)/600兆円×100=-10%
GDPを確認するときは、過去の数値と比較してどのように変化しているのかをチェックしましょう。
名目GDPと実質GDPの違い
GDPには、名目GDPと実質GDPがあります。
名目GDPとは、物価変動を加味せず、生産数量に市場価格をかけて算出された合計値です。
例えば、モノやサービスの量が前年と同じであっても、物価が2倍になると名目GDPも2倍になります。
実際にどのような経済規模だったのかを知るためには、名目GDPから物価変動の影響を取り除いた実質GDPを見ることが大切です。
名目GDPを実質GDPで割って算出できる「GDPデフレーター」から、経済がインフレなのかデフレなのかを判断することもできます。
GDPデフレーターが1以上であれば物価上昇が続いているインフレ、1未満となれば物価下落が継続しているデフレであると判断できます。
一人当たりGDPとGDPの違い
GDPを使った指標の中には、一人当たりGDPと呼ばれるものがあります。
国全体の経済規模を表すGDPは、人口の多い国が上位になりやすい傾向がありますが、GDPを人口で割った一人当たりGDPは、国民一人当たりの経済力を表します。
GDP÷人口=一人当たりGDP
一人当たりGDPは人口規模に関わらず、実際の経済的豊かさを比較できるので、国民の平均的な生活水準を把握する指標として用いられることが多いです。
GDPとGNI(GNP)の違い
GDPと似た指標としてGNIとGNPがあります。
GNP(Gross National Product)は国民総生産のことで、国内だけでなく海外で生産されたモノやサービスの付加価値も対象としている指標です。
GNPはかつて国の経済規模を測る指標として使われていましたが、国内の経済状況を正確に把握できないため、GDPが重視されるようになりました。
その後、GNPの概念はなくなり、代わりに国内居住者が国内外から1年間に得た所得の合計を表すGNI(Gross National Income)が導入されました。
GDPがFXに与える影響
GDPがFXに与える影響は、以下の3つです。
- GDP成長率が高い国の通貨価値は上昇しやすい
- 中央銀行の金融政策に影響を与える
- 発表値が予想値と大きく異なると値動きも大きくなりやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
GDP成長率が高い国の通貨価値は上昇しやすい
GDPの上昇は、経済成長を示唆します。
経済成長は、企業の利益増加や雇用拡大につながり、その国の投資対象としての魅力を高めます。
海外の投資家が投資目的でその国の通貨を購入するため、他の通貨よりも買われやすくなり、通貨価値が上昇しやすくなるのです。
例えば、アメリカで1990年代後半から2000年代初頭に一人当たりGDPが上昇したときに、米ドルの価値も大きく上昇しました。

中央銀行の金融政策に影響を与える
一般的に過度なインフレが起きると、中央銀行は物価上昇を抑えるために金利の引き上げを検討します。
一方、デフレが続き、経済活動の停滞が見られたときは、金利を引き下げる政策を取ります。
その結果、各国で金利差が生まれ、金利の高い通貨が買われやすく、金利の低い通貨が売られやすくなるのです。
つまり、GDPデフレーターが1以上を示すインフレ時は、金利上昇によってその国の通貨の価格が上がり、デフレ時は金利の引き下げによって通貨の価格が下落する可能性が高まると予測できます。
ただし、通貨ペアの需給のバランスは、片方の国の経済状況だけで変動するわけではありません。
実際に取引する際は、両国の経済状況や金利を確認することが大切です。
発表値と予想値の差が開くほど値動きも大きくなる傾向がある
GDPの発表値だけでなく、予想値との差にも注目することが重要です。
GDPが予想よりも大きく成長していれば、その国が好景気であると判断でき、通貨が買われやすくなります。
一方、GDPが予想を下回ると、経済の減速や悪化が懸念され、通貨が売られる傾向が強まります。
発表値と予想値の差が大きいほど、値動きも大きくなる傾向があるので注意が必要です。
大きな値動きに巻き込まれて短時間で含み損が拡大すると、保有ポジションが強制的に決済されるロスカットが実行される可能性があります。
ロスカットによって口座残高がマイナスになると、証拠金を追加で入金しなければならない「追証(追加証拠金)」が発生します。
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世界のGDPランキングトップ10

IMF(国際通貨基金)が2025年に発表した世界各国の名目GDPの順位は、以下の通りです。
|
順位 |
国 |
名目GDP |
前年比 |
|
1 |
アメリカ |
30兆5,072億ドル |
+1兆3,223億ドル |
|
2 |
中国 |
19兆2,317億ドル |
+4,836億ドル |
|
3 |
ドイツ |
4兆7,448億ドル |
+862億ドル |
|
4 |
インド |
4兆1,870億ドル |
+2,779億ドル |
|
5 |
日本 |
4兆1,864億ドル |
+1,602億ドル |
|
6 |
イギリス |
3兆8,391億ドル |
+1,945億ドル |
|
7 |
フランス |
3兆2,112億ドル |
+492億ドル |
|
8 |
イタリア |
2兆4,228億ドル |
+507億ドル |
|
9 |
カナダ |
2兆2,253億ドル |
-159億ドル |
|
10 |
ブラジル |
2兆1,259億ドル |
-453億ドル |
出典:IMFより抜粋
アメリカは、GDPランキングで1位を維持し続けている世界最大の経済大国です。
アメリカ経済が世界経済に与える影響は大きく、多くの投資家がアメリカのGDPに注目しています。
FXトレードでGDPを活用する手順
FXトレードでGDPを活用する際は、以下の手順で進めるのがおすすめです。
- GDPの発表日時を確認する
- 投資家の予想を確認する
- GDPの発表内容を踏まえてトレードする
順番に詳しく解説します。
1.GDPの発表日時を確認する
GDPは、アメリカや日本、イギリスなどの様々な国が発表しています。
各国の発表日時は以下の通りです。
|
国 |
GDPの発表時間 |
|
アメリカ |
4月末、7月末、10月末、1月末(速報値) 夏時間は21:30、冬時間は22:30 |
|
日本 |
5月、8月、11月、2月(一次速報) 8時50分 |
|
英国 |
5月、8月、11月、2月(速報値) 夏時間は17:30、冬時間は18:30 |
|
EU |
4月末、7月末、10月末、1月末(速報値) 夏時間は18:00、冬時間は19:00 |
|
オーストラリア |
6月、9月、12月、3月 夏時間は9:30、冬時間は10:30 |
|
ニュージーランド |
6月、9月、12月、3月 夏時間は6:45、冬時間は7:45 |
|
カナダ |
毎月 夏時間は21:30、冬時間は22:30 |
|
スイス |
5月、9月、12月、2月 夏時間は16:00、冬時間は17:00 |
※全て日本時間
GDPの発表日時は、国によって異なるので、事前に取引プラットフォームやFX業者の公式サイトでチェックしておきましょう。
GDPの発表前後は、値動きが大きくなりやすく、効率的に利益を狙える可能性がある反面、想定外の値動きに巻き込まれ、大きな損失を受けるリスクがあります。
思わぬ損失を避けるためにも、FX初心者はGDP発表前後の取引を控えるのが良いでしょう。
2.投資家の予想を確認する
GDPの発表日時を把握したら、投資家やFX業者の予想値を確認してみましょう。
投資家やFX業者の予想値を把握しておけば、GDP発表後のトレード戦略を立てやすくなります。
GDPの予想値を確認するときは、その数値になった根拠をチェックすることが大切です。
どのような根拠で予想をしているのかがわかれば、自身でも予想を立てながらトレードができるようになるでしょう。
3.GDPの発表内容を踏まえてトレードする
GDPは、四半期(3ヶ月)ごとに「速報値」「改定値」「確報値」が発表されるのが一般的です。
最初に発表される速報値から改定値や確報値の数値が大幅に変更されていたら、為替相場が大きく動く要因となります。
また、GDPの発表内容と予想値の違いを踏まえたうえでトレードするのも効果的です。
例えば、アメリカの実質GDPが前期比+3.3%と予想されていたものの、実際には+3.5%と発表された場合は、米ドルの価値が上がる傾向があります。
FXトレードでGDPを活用する際のポイント
FXトレードでGDPを活用する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 損切りラインを決めておく
- GDP発表前にポジションを整理しておく
- 他の経済指標も確認する
- 名目GDPより実質GDPを重視する
- 速報値に注目する
それぞれ詳しく解説します。
損切りラインを決めておく
GDPの発表による想定外の値動きに巻き込まれると、大きな損失を受けてしまう可能性があります。
損失の拡大を抑えるためには「〇〇pips逆行したら損切りする」のように、事前に損切りラインを決めておくことが大切です。
損失を確定させたくない感情から冷静に損切りできないときは、逆指値注文を活用して自動的に決済されるように設定しておくのがおすすめです。
▶損切りラインの決め方はこちらで詳しく解説!
▶逆指値注文の設定方法はこちらで詳しく解説!
GDP発表前にポジションを整理しておく
多くのポジションを保有している状態でGDP発表を迎えると、大きな損失を受ける可能性があります。
そのような状況にならないためにも、GDP発表前にポジションを整理しておきましょう。
ポジションを保有した状態でGDP発表を迎えるときは、損切りラインを決めておくことをおすすめします。
他の経済指標も確認する
GDPのみを参考にしてトレードすると、想定外の値動きに巻き込まれてしまう可能性があります。
FXトレードをするときは、GDPだけでなく米国雇用統計や消費者物価指数といった他の経済指標を確認することが大切です。
FXで重要度が高いとされている経済指標には、以下のようなものがあります。
|
経済指標 |
概要 |
|
米国雇用統計 |
米国労働者の雇用状況を調査した指標 |
|
CPI(消費者物価指数) |
消費者が購入するモノやサービスの価格の水準を表す数値 |
|
小売売上高 |
百貨店やスーパーマーケット、コンビニといった小売業者の売上額をまとめた指標 |
|
鉱工業生産指数 |
コンピューターや自動車、電子製品といった工業品の生産高をまとめた経済指標 |
|
景況感指数 |
現在の景気や今後の景気動向に関するアンケート調査の結果をまとめた指標 |
|
FOMCの声明 |
アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策を決定する会合終了後に発表する公式文書 |
BigBossでは、最新マーケット情報をまとめたメールマガジンを配信しています。
配信した内容は、ブログでも更新しているので、ぜひチェックしてみてください。
▶過去のメルマガ記事はこちら!
▶FXで重要度の高い経済指標はこちらで詳しく解説!
名目GDPより実質GDPを重視する
FXトレードでGDPを活用する際は、名目GDPよりも実質GDPを重視するようにしましょう。
名目GDPより実質GDPを重視すべき理由は、以下のとおりです。
- インフレの影響を除外できる
- 実質GDPをもとに金融政策を決定している中央銀行が多い
- 国民の購買力がより正確に反映されている
実質GDPのほうが経済の実態を把握しやすい指標とされています。
より正確な相場分析をするためにも、実質GDPを確認するようにしましょう。
速報値に注目する
GDPの発表内容をもとにトレードをするときは、速報値を重視しましょう。
GDPは重要度の高い経済指標ではあるものの、遅行指標に分類されるため、将来の値動きを予測するのには適していません。
しかし、速報値は値動きに影響を与える可能性があるため、注目しておくことが大切です。
速報値が事前予想と大きく異なるときは、予想が外れたトレーダーの売買が活性化することで、急な値動きが発生する可能性があります。
一方、改定値や確報値は大幅な修正がなければ為替相場に与える影響は小さくなるでしょう。
まとめ:GDPをFXトレードに活用して利益を狙おう
GDPとは、一定期間内に国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計額を指します。
過去のGDPと比較することで経済成長率を確認できたり、GDPデフレーターからインフレ・デフレを把握できたりします。
GDP発表時に大きな損失を受けないためには、ポジションを整理したうえで損切りラインを決めておくことが大切です。
口座残高以上の損失を受けるリスクを抑えたい方は、ゼロカットシステムを採用しているFX業者を選びましょう。
ゼロカットシステムを採用しているFX業者を探している方には、BigBossをおすすめします。

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BigBossコラム編集部